検索大手で市場を独占しているGoogleが、「Bing」(あるいは、Bing+Yahoo)におびえているとはとても想像できない。だが、MicrosoftがBingをローンチして数カ月もしないうちに、Googleが自社検索インフラの調整を発表した。
Googleは米国時間8月10日、「Caffeine」という開発コード名を持つ新しい検索システムのテストへの協力を求めていることを明らかにした。インデックス化、ランク作成、クロールメカニズムを変更し一新を図る。Silicon Alley Insiderでは、CaffeineはNew York Postが6月に参照していた“機密プロジェクト”ではないかと推測している。当時New York Postは、Googleの共同設立者、Sergey Brin氏がBingへの回答として、Google社内で自社エンジンを調整する目的で検索専門家を集めていると報じていた。
「Live Search」から生まれ変わったBingでMicrosoftは、ユーザーインタフェイスの変更とともに、土台となる検索アルゴリズムも調整している。誰もがテストできるサイトとして8月10日に公開したCaffeineのテストサイトでは、すぐにわかるようなUIの変更はないが、検索結果のランキングが変っている。
Search Engine Landは、「Buffy the Vampire Slayer」という検索キーワードを使い、現行のGoogleエンジンと新しいエンジンとを横に並べて比較している。それによると、新しいGoogleのインフラは、動画とニュースの結果をページ中央に表示しているが、現行のものでは、ニュースがトップで動画は中央、画像が下部に表示される、とSearch Engine Landは報告している。
Bingと比較するとどうだろうか?下が、「Moby」を検索キーワードにCaffeineで検索した結果だ。
こちらがBingの検索結果だ。
Bingでは、Mobyの画像がトップにきている。Bingは、ページ全体が、Moby MP3ダウンロード、着メロ、ポスター、Tシャツなど、ユーザーに何かを販売することに最適化されているイメージだ。Caffeineでは、動画へのリンクが4番目にあり、ニュースとブログはその少し下に来ている。Bingの場合、ニュースとブログへのリンクは最初のページには見当たらない。
GoogleとBingとの比較に比べれば、Caffeineと現行のGoogle検索結果は類似点が多い。下は「Moby」を現行のGoogleインフラで検索した結果だ。
動画結果は、Caffeineも現行エンジンもほぼ同じ場所といえる。現行インフラの場合、画像はページの下にある。ニュースとブログは真ん中より少し下で、Caffeineと同じだ。
これは最終的なテスト結果にはならないだろう。今後数日のうちに、検索エンジン専門家はCaffeineをもっと徹底的に解剖するだろうが、これまでのところ、Caffeineのインデックスシステムはなんらかの方法でBingに似た結果を出すことを目指しているように私にはみえる。
CaffeineはBingへの回答なのだろうか?
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ