「Office 2010」はPC活用を新たなレベルへと導く「先導者」となれるか

ZDNet Japan Staff

2009-08-31 17:17

 マイクロソフトは8月28日、同社が2010年前半の提供を目指して開発を進めている「Microsoft Office 2010」に関する記者説明会を行った。これは、「Tech・Ed Japan 2009」のために米Microsoftのコーポレートバイスプレジデント、Officeプロダクトマネジメントグループの沼本健氏が来日したのに合わせて行われたもの。

沼本健氏 米Microsoftコーポレートバイスプレジデント、Officeプロダクトマネジメントグループの沼本健氏

 マイクロソフトでは「Office Systems」のコンセプトのもと、広範なデスクトップアプリケーションおよびサーバ製品を「Office」のブランドで提供している。2010バージョンについては、2009年後半に「Exchange Server 2010」、2010年上半期にアプリケーションスイートの「Office 2010(Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote等)」および「Visio 2010」「Project 2010」「SharePoint Server 2010」を同時リリース、その後「Microsoft Online Services」での提供を開始するというタイムスケジュールで開発作業を進めているとする。

 今回の説明会は主にスイート製品である「Office 2010」および「SharePoint Server 2010」に関するトピックについて、7月より一部テスター向けに配布されているテクニカルプレビュー版を元にしたデモを交えつつ紹介する内容となった。

 沼本氏は、2010シリーズのビジョンとして「ユーザーエクスペリエンス」「ITの選択肢と価値」「ビジネスプラットフォーム」の3つ挙げた。

 ユーザーエクスペリエンスについては、多数のユーザー間での共同作業をより円滑かつ低リスクに行うための機能強化、アプリケーションとしての操作性の向上、さらに、PCにインストールしたクライアントソフトだけでなく、ウェブブラウザや携帯電話などからのOffice利用のための機能追加などが行われているとする。

 ユーザーにとって一番分かりやすい変更点は「Fluent UI(リボンUI)」を採用するアプリケーションが大幅に拡大される点だろう。Office 2007で「Word」「Excel」「PowerPoint」に採用された同UIは、2010で「Outlook」「OneNote」「Visio」「Project」そして「SharePoint Server」にも適用されることになる。

 また、各Officeアプリケーションから呼び出せる「バックステージビュー」という新たな機能では、これまで各アプリで個別に行っていたドキュメントの管理を統合的に行えるようになる。統一されたスキームで、ドキュメントの管理、印刷、共有などの各アクションを実行できるものだ。

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