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マイクロソフトがウェブ版「Office」のCTP版を公開、10のポイント

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:末岡洋子

2009-09-18 18:03

 Microsoftは米国時間9月17日、ウェブ版「Office」こと「Office Web Apps」のコミュニティテクノロジープレビュー(CTP)版を一部テスター向けに公開した。

 (「Office Web Apps」のスクリーンショットはこちらをクリック

 Microsoftが最初にOffice Web Appsの計画を発表したのは2008年11月のことだ。Office Web AppsのCTPは当初、8月にリリースを予定していた。業界ウォッチャーの多くは、Office Web Appsを、Microsoftによる「Google Docs」への回答と位置づけている。一方のMicrosoft側はこの数カ月、Office Web AppsはOfficeを置き換えるものではなく、補完するものと強調してきた(企業のIT予算が圧縮されており、数百ドルというクライアントベースのOfficeの価格を考えると、この主張が今後どうなるのは注意しておく必要がある。IDCの調査によると、IT予算の圧縮と高価格Officeという2つの要因が、Google Docsの中小企業ユーザー増加に影響を与えているということだ)。

 コンシューマ向けの無償のCTPは、「Windows Live SkyDrive」経由で東部標準時午後1時に提供開始した。テスターは、「Word Web App」「Excel Web App」「PowerPoint Web App」を利用できる。「One Note Web App」は今年秋に公開予定となっている。いくつかの記事が予想していた「Visio Web App」は、計画に入っていない。

 Microsoftの計画はこれまで通りで、Office Web Appsを今年の秋にパブリックベータにし、正式版を2010年前半に公開するというものだ(5月/6月という情報を得ている)。Microsoftの代表者は本日、正式名称は「Office Web Apps」とすることも発表している(これで、他の名称に関する調査はもう終了となる)。

 以下に、Office Web Appsについて私が気が付いたことや新しい情報を10点挙げてみる。

 1、公開されたCTPにアクセスできるのは誰か?

6月にリリースした「Office 2010」「SharePoint 2010」のCTPにアクセスできたからといって、Office Web AppsのCTPにアクセスできるわけではない。Microsoftの代表者によると、多数の「Office Live Workspace」のユーザー、パートナー企業、そのほかのテスターなど、数千人規模のテスターにアクセスを保証するとのことだ。この段階でテストに参加できるのは、米国英語と日本語のユーザーに限定されるという。

 2、どうやってCTPにアクセスするのか?

テスター、そして最終的にコンシューマユーザーは、Windows Live SkyDrive(Microsoftの無償のオンラインストレージサービス)に格納したドキュメントにアクセスすることで、Office Web Appsにアクセスできる。Microsoftは以前、「Windows Live」「Office Live」(この2つは現在、Windows Liveとして1つになっている)経由でOffice Web Appsを提供すると述べていたが、その後説明はない。つまり、Office Web Appsを利用したければ、Windows Liveアカウント(無料)が必要ということになる。ユーザーは“More(その他)”タブからSkyDriveにアクセスできる。SkyDriveの容量制限は25GBで、Office Web Appsでも同じ容量制限が設けられる。

 3、なぜ動かない機能があるのか?

CTPの機能は完全ではなく、Word、Excel、PowerPointのウェブベースバージョンで構成されるに過ぎない(OneNoteは今年の秋にベータが提供)。さらに、これらアプリケーションの見た目も、洗練には程遠い。たとえば、CTPのWord Web Appは、ドキュメントの作成や編集ができない。これらの機能は、ベータ段階になるまで提供されない予定だ。また、CTPではExcel Web App、PowerPoint Web Appで、ExcelスプレッドシートやPowerPointスライドショーをブログやウェブサイトに掲載したり直接組み込む機能を提供していない。

 4、Office Live Workspaceは?

MicrosoftはOffice Live Workspaceのユーザーを1050万人と公言しているが、もしあなたがその1人であれば、次のことが予想される。Office Live Workspaceは将来、Office Web Appsに置き換わり、Workspaceユーザーは自動的にOffice Web Appsにアップグレードされる。Microsoftは、Office Web Appsの一般提供を開始する際に、マイグレーションに必要な情報と支援を提供する計画だ。

 5、Office Web AppsはWindows版のみ?

実際のところ、Office Web AppsはWindows、Mac、Linuxからアクセスできる。要件は、「Internet Explorer 7.0」以上、「Firefox 3.5」以上、「Safari 4」(Mac版のみ)で、「Google Chrome」「Opera」、Windows版のSafariでは利用できない(少なくとも現時点では)。

 6、Office Web Appsがクロスブラウザであれば、「iPhone」でも動くはず?

Microsoftの公式回答はすっきりしないのだが、モバイル端末からのアクセスはベータで実現し、その後も提供する、とのことだ。だが、具体的な方法や対応する端末/ブラウザについては明らかにしていない。Microsoftはまた、「Office for Mobile」によりモバイルに対応するという「Office 2010」の開発を進めているところだ。Office for Mobileでも、テスト版の配布、対応端末、正式版の登場時期などについて、Microsoftは情報を控えている。

 7、Office Web Appsは、単にOfficeアプリケーションを小さくしたウェブベース版?

そうでもない。Office Web Appsは「Ribbons UI」を持つが、「Office 2007」「Office 2010」で提供されているRibbonは、全機能やオプションを備えていない。そのほかの機能についても同じだ。Office Web AppsはOfficeユーザーには親しみのある画面を持つが、Officeの付加機能はない(これを提供してしまうと、Officeに対価を払うユーザーがいるだろうか?)。

 8、Officeの多くの機能を持つのなら、MicrosoftはOffice Web AppsをOfficeの拡張として提供すべきでは?

MicrosoftはOfficeの売り上げをみすみす失いたくない。本を執筆しているとか、大規模なスプレッドシートを作成しているとか、PowerPointスライドを設計しているのであれば、ローカルで作業をしたいはずだとMicrosoftは述べる(私も同意する)。MicrosoftはOffice 2010でOffice Web Appsを直接統合する計画だ(最新版のOfficeの機能である“SkyDriveに保存”を利用する)。これにより、ユーザーは「Office 2000」以降で作成したファイルをアップロードし、Office Web Appsで編集/閲覧/アクセス/共有できるようになる、とMicrosoftは述べている。「OpenOffice」で作成したコンテンツにアクセスできるか聞いたみたが、回答は得られなかった。ということは、「ノー」という意味だと解釈する。

 9、コンシューマ向けの無償版Office Web Apps以外に、バージョンはあるのか?

ある。Software Assurance顧客は、オンプレミスの「SharePoint Server」経由で、オンプレミスでOffice Web Appsを動かすオプションが加わる予定だ。また、Microsoftがホスティング(「Microsoft Online」ブランドの下)する何らかのサービスの一部としても、アクセスを提供する予定だ。これらは、今年の秋にパブリックベータになった際に、テスト開始となる計画だ。

 10、印刷機能は?

Office Web Appsで本当に、プリントアウトなどの基本的なタスクができるのかについてさまざまな話が行き交っている。CTPでは、プリントアウトはWordのみだ。Office Web Appsスイートが正式版になる時点でも、プリントアウトはWordのみ、とMicrosoftは述べている。Excel、PowerPoint、OneNoteなど他のアプリケーションでのプリントアウトの提供時期については、予定を明らかにしなかった。同じように有効化されない機能が他にもあるのではないかと思うが、どうだろうか。

 Office Web Appsのテスターに使ってみた感想を聞いてみたいし、テスターではない人にはOffice Web Appsについてどんなことを知りたいのか、ぜひとも聞いてみたい。

 Ed Bott氏の書いたこの記事もぜひ参考にしてほしい

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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