第二地方銀行の長崎銀行がブルーコートシステムズのWAN最適化アプライアンス「Blue Coat ProxySG」を導入した。ブルーコートシステムズが11月30日に発表した。
長崎銀行は勘定系と情報系のネットワークの両方で相手固定通信(PVC)にNTT西日本の「メガデータネッツ」を採用しているが、今回情報系ネットワークの刷新にあわせて、ProxySGをデータセンターと支店に設置。データセンターに保存されているファイルへのアクセス時間を最大95%短縮できるようになっているという。
ProxySG導入以前、長崎銀行では支店からデータセンターへアクセスしてファイルを開くのにかなりの時間を要していたという。ひとつのファイル処理時間が長いことから業務効率が悪く、顧客へのサービスにも影響が出ていたが、ProxySG導入後は、アクセス時間が14~20秒に短縮されているとしている。
長崎銀行は、業務効率を改善するためにアプリケーションを加速化する方法を検討する中で、シンクライアントの購入も考えていた。しかし、コストが高いことからシンクライアント導入を断念。情報系の更改を相談していたNTT西日本から情報系ネットワークの刷新にあわせてProxySGの導入を進められ、デモによる検証を数回繰り返して、導入を決めている。
NTT西日本は、WAN最適化アプライアンスの選定で、ブルーコートをはじめとする6社製品を検証した。その上で長崎銀行で高速化対象となっている、Windowsのファイル共有に使われるCIFSで優れた性能を示したProxySGに決めている。
ProxySGは、ファイルやコンテンツ転送を加速化するためのプロトコル最適化、オブジェクトキャッシング、バイトキャッシング、圧縮、帯域管理などのWAN最適化技術とアプリケーションのレスポンス時間を加速する技術を組み合わせたアプライアンス。ファイルへのアクセス時間を短縮することに加えて、データ転送の重複をなくすキャッシング機能で、長崎銀行のWAN帯域消費量を削減しているとしている。