日本オラクルは12月9日、サーバ仮想化ソフトウェアの最新版「Oracle VM 2.2」を日本市場でも同日より提供開始すると発表した。Oracle VM 2.2は、10月に米国サンフランシスコで開催された「Oracle OpenWorld」にて発表していたXenベースの仮想化ソフトだ。
Oracle VM 2.2は、「インテル Xeon プロセッサー 5500番台」や「6コアAMD Opteronプロセッサ」に対応している。また、最新のXen 3.4および「Oracle Enterprise Linux 5.3」をベースとした新カーネル(dom0)を採用したことで、ハードウェア仮想化ゲストと準仮想化ゲストに対するパフォーマンスや拡張性、セキュリティが向上した。特に、Microsoft Windowsをはじめとするハードウェア仮想化のゲストOSのパフォーマンスが向上したという。
さらに2.2では共有ディスクファイルシステムの「Oracle Cluster File System (OCFS2) 1.4」をサポートしており、スパースファイルサポートなどの機能によって仮想マシンの高速なプロビジョニングやクローニングが可能となった。また、マルチパスストレージデバイスに対応し、クラスタ化されたアプリケーションのパフォーマンスを向上させている。
Oracle VM 2.2にはグリーンコンピューティングに対応する機能も備わっている。例えば、CPUパワーマネジメント機能が強化されており、仮想マシンごとに仮想CPUのスケジューリングの優先度を設定したり、各VMがアクセスできる最大CPU時間をパーセンテージで設定できるようになっている。
2.2は、5月に買収したVirtual Ironの技術をOracle VMに統合する最初のバージョンで、Virtual Ironの仮想マシンをOracle VMの仮想イメージに移行する機能なども提供している。
Oracle VM 2.2は、サポート料金のみで提供される。サポートの価格は、1年間の「Oracle VM Premier Limited」の場合で1システムにつき6万8355円となっている。