野村総合研究所(NRI)は2月9日、システム基盤方式設計ノウハウをパターン化および標準化することで基盤構築コストを削減するソリューション「vPLAT」を同日より提供すると発表した。
NRIは、これまでのシステムインテグレーションにおける基盤方式設計を分析し、多くの基幹系業務アプリケーションに共通する標準的な設計パターンを収集。vPLATは、そのパターンを標準ガイドラインとして「見える化」し、提供するとともに、その設計に基づいて構築したシステム基盤を、仮想アプライアンスや標準化ノウハウと併せて提供するソリューションだ。
vPLATの仮想アプライアンスは、アプリケーションサーバ機能に加え、通常は個別サーバとして構築される認証サーバ機能や帳票生成サーバ機能なども含めて方式設計し、構築されている。このように、単体で多くの基幹系業務アプリケーション要件を支えるシステム基盤を検証、稼働を確認した状態で提供される。固定化された基盤を活用することで、その都度設計や構築を実施する場合と比べ、最大50%の工数が削減できるという。
また、vPLATの方式設計書では、オンラインによる問い合わせの応答や非同期メッセージングといったアプリケーション処理の方式を分析、整理し、多くのウェブアプリケーションシステムに共通する「アプリケーション処理パターン」として集約。処理パターン数は22で、これらに沿ってウェブアプリケーションフレームワーク上で実装したアプリケーションテンプレートやサンプル類を提供するため、標準設計パターンに則ったアプリケーションの設計や開発ができるという。
NRIでは、vPLATをNRIグループのシステム基盤ソリューション「GranArch」の「システム開発基盤ソリューション」中核製品のひとつとして提供していく。
vPLATの価格は、サーバ単位での年間利用料形式となっており、4コアのCPUが2個、合計8コアのサーバで年間480万円から。NRIでは、初年度に20社強への導入を見込んでいるという。