富士通は2月9日、同社のXBRLミドルウェア「Interstage XWand V10」が野村総合研究所(NRI)で本稼働した財務情報自動変換、集約システムに採用されたと発表した。NRIの財務情報自動変換、集約システムは、財務情報の国際標準フォーマットであるXBRLに準拠しており、NRIの投資情報データベース提供サービス(IDS)の基盤となっている。
IDSは株式や債券、投資信託などの属性や時価といった投資情報を提供するサービス。東京証券取引所TDnetなどから配信される、XBRL形式で記述されている有価証券報告書や決算短信などの財務情報について、データ変換、集約、配信を行う。
NRIでは、データアナリストのノウハウを基に財務情報分析のベースとなる勘定科目の組み換え作業を手作業で行っていたが、Interstage XWandの導入により自動化されたという。同ミドルウェアは、財務情報の国際標準フォーマット「XBRL 2.1 Specification」に対応し、XBRLの最新仕様「XBRL Formula」を取り入れている。富士通では「『Interstage XWand』により、XBRL仕様に基づいた財務情報処理システムを短期間で構築、運用できる」としている。
Interstage XWandは、2003年に販売を開始、国内の金融庁「EDINET」、東京証券取引所「TDnet」などの主要機関や企業のほか、世界24カ国で約100の公的機関、企業に利用されているという。