日立ソフトは2月25日、 国際会計基準(IFRS)関連ビジネスに対応する専門組織「IFRS推進室」を3月1日付けで設立すると発表した。
IFRS推進室は、日立ソフトの産業や金融、経理それぞれの部門を担当するメンバー10人で構成。ユーザー企業のIFRS対応実務を早期段階からサポートするため、情報収集やビジネス企画、プロモーションなどを推進していくという。
今後は、IFRS推進室が主導して、関連会社であるビジネスブレイン太田昭和(BBS)と連携し、BBSの公認会計士のノウハウを活かしたコンサルティングと、日立ソフトのシステム構築ノウハウを融合したコンサルテーションサービスを提供するとしている。
日立ソフトによれば、IFRS対応では、財務会計が必要とするデータを得るため販売管理の業務プロセスや関連システムを大きく変更する必要があり、柔軟な販売管理システムを採用しておくことが重要になるという。同社が自社開発した販売会計統合ソリューション「Fit-ONE」は、IFRS適用で影響が大きいと考えられる販売システムの収益認識基準への対応を皮切りに、テンプレートや部品の機能拡張を行っていくとしている。
Fit-ONEは、セミオーダー方式で開発する販売会計システムであり、テンプレートや部品を活用することでスクラッチ開発より安く短期間で開発でき、パッケージよりも現場業務で使いやすい基幹システム構築ができるという。また、IFRSへの“コンバージェンス(収斂)”項目の一つであり、2010年4月以降に始まる事業年度に適用される「セグメント情報等の開示に関する会計基準」にも対応するとともに、周辺のソリューションを整備していく予定だ。
日立ソフトは、IFRS推進室の設立を皮切りに、3月1日に発足する「日立IFRSソリューションコンソーシアム」のメンバーとして、IFRS対応に向けたソリューションを展開していくという。ユーザー企業のIFRS対応を迅速に支援し、業務効率向上やリスク管理強化などの企業価値向上も支援していくとしている。