岩通とアシスト、コンタクトセンター向け顧客データ分析ツールを販売開始

ZDNet Japan Staff

2010-03-05 19:48

 岩崎通信機(岩通)とアシストは3月5日、コンタクトセンターでの顧客データ分析、運用改善ソリューション「IW-Fact Finder」の提供を開始すると発表した。IW-Fact Finderは、アシストが代理店として販売しているビジネスインテリジェンスツール「QlikView」に、コンタクトセンターで必要となる管理指標をテンプレート化して組み合わせ、岩通が販売を行うもの。販売開始は3月8日。

 IW-Fact Finderでは、QlikViewに取り込んだデータからコンタクトセンターに必要な指標を1つの画面にまとめて表示できる。分析者はこの画面上で「統計レポート」「対応履歴」など、これまで別々に閲覧していたデータの関連性に気づくことができ、コンタクトセンターの意思決定に有効な情報を取得できるという。

 例えば、統合レポートから通話時間と受注状況の関係性を眺めることで「通話時間が長いと受注率が高い」傾向に着目すれば「成約を焦らない」ことや「詳細な説明」が成約のポイントと推測できるとする。対応内容との照合や通話録音ファイルの聞き起こしなどで事実関係を確認することも可能だ。また「商品Aへの問合せ」や「商品Aのポイントについて」という対応履歴から、特定の商品に関する通話時間が突出していれば、商品Aに対し顧客が興味を持っている、オペレーターが商品Aへの問合せに窮しているといった状況が想像できる。これらのデータから、教育やFAQの作成などで対策を立て、センターの対応力強化に役立てることができるという。

 また、オペレーター名、通話時間、受注状況といった分析軸の変更は、気になったデータをクリックするだけで行える。関連しないデータは、グレイアウトされるため、求めるデータへの迅速なアクセスが可能なほか、軸を変えて分析しているうちに新たな事実を発見できるといった効果が期待できるとしている。

 分析データの取り込みは、Excel、CSV、Accessなどのファイル読み込みからODBCによるデータベース接続まで、システム仕様や利用者のITリテラシに応じて幅広く対応可能という。また、QlikViewの特徴である全データを圧縮し、ファイル化してメモリ上にロードする「インメモリ手法」により、数千万〜数億件のデータ加工をストレスなく行えるとしている。

 岩通は、IW-Fact Finderについて、コンタクトセンターの運営戦略、意思決定に活用できるソリューションとして今後3年間で50社への導入を見込んでいる。アシストは岩通に対し販売、技術、マーケティング面での支援を行っていく。

 IW-Fact Finderの価格は、最小構成(5ユーザー)の380万円から。インテグレーション費は別途。

IW-Fact Finder コンタクトセンターで必要な管理指標をさまざまな軸で分析できる「IW-Fact Finder」の画面イメージ

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