伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)と日本オラクルは5月13日、ジヤトコの「新営業情報管理システム」を構築し、5月より稼働開始したことを発表した。同システムには、オラクルのSaaS型CRMアプリケーション「Oracle CRM On Demand」が採用されており、システムの設計、構築および運用はCTCが中心となって担当した。
ジヤトコは、自動車用変速機の専門メーカーとして、日本、メキシコ、中国の生産拠点から、数多くの自動車メーカーに向け、グローバルに商品を提供している。今回導入した新営業情報管理システムは、ジヤトコの営業力強化を目的に、顧客情報管理や分析および解析を行うためのシステムとして、顧客企業とその担当者の情報、商談やプロジェクトに関する設計図、報告書や顧客連絡先などの情報とそれらに付随する周辺情報を統合的に管理するものを目指したという。
Oracle CRM On Demandは、顧客や営業情報を効率的に管理し、さらにそれらの情報を分析するビジネスインテリジェンス機能を標準で実装しているSaaS型のCRMアプリケーション。同機能を活用することで、顧客軸、製品軸、担当者軸など多角的な軸で分析することができ、営業担当者や管理者の適時適切な意思決定を支援するという。また、システム設計および構築を担当したCTCは、これまでのオラクル製品やサービスの導入、構築、保守での多くの実績を生かし、2カ月という短期間での稼働開始を実現した。
ジヤトコでは、同システムにより、顧客と商談、プロジェクトの情報をひも付け、各軸で情報を検索し、参照することが可能になるとしている。営業担当者は、これを活用して顧客に関連する情報を包括的に把握した上で顧客対応に臨むことができるため、顧客満足度向上に役立てていくという。
同社は、まず国内の営業部で同システムを利用した上で、SaaS型の柔軟性と拡張性を活用し、今後生産開発部門や北米、フランス、韓国などの各国各拠点の営業員に順次展開する予定だとしている。