Microsoft主催の学生技術コンテスト「Imagine Cup 2010」が7月3日、ポーランドの首都ワルシャワにて開幕した。開会式には、ポーランドの元首相で現在副首相を務めるWaldemar Pawlak氏も登場し、学生たちを激励した。
Pawlak氏は「コペルニクスやショパンのふるさとであるここポーランドでImagine Cupを開催できて大変うれしく思う」と歓迎の意を示した上で、世界各国から集まった学生たちに対し、「2010年はショパンの生誕200周年。ショパンであればきっと君たちに『伝統を尊重しつつ、クリエイティブに変化しろ』と言うだろう」と述べた。
開会式の司会を務めたのは、ポーランドのMicrosoftでゼネラルマネージャーを務めるJacek Nurawski氏だ。Imagine Cupでは、国連のミレニアム開発目標の中からテーマを選んで各チームがプロジェクトを進めることになっている。そのテーマは、貧困と飢餓の撲滅から初等教育の普及、幼児死亡率の引き下げなどさまざまだが、Nurawski氏は「君たちがこのテーマに取り組んでもこうした問題は解決できないと思う人がいるかもしれない。しかし、ポーランドがこの約20年にやり遂げたことを考えてほしい。私が学生だったころ、ポーランドの経済状況はひどく、ワルシャワが今のような大都市になるとは考えられなかった。それが今ではポーランドは大きく発展し、EUにも加盟した。一生懸命取り組めば世界は変わる。今後より住みやすい世界を作っていくのは君たちなのだ」と語った。
既報の通り、同大会には日本代表としてソフトウェアデザイン部門に筑波大学附属駒場高等学校の石村脩氏、関川柊氏、永野泰爾氏、金井仁弘氏(チーム「PAKEN」)が、組み込み開発部門に東京工業高等専門学校の有賀雄基氏、久野翔平氏、Lydia Ling氏(チーム「CLFS」)が出場する。4日には両チーム共に1回戦のプレゼンテーションを行い、同日夜には2回戦に進出するチームが発表される予定だ。