Firefox 4 beta 1レビュー:WebM対応、ローカルストレージ強化が目玉 - (page 5)

杉山貴章(オングス)

2010-07-09 16:15

JaegerMonkeyは非搭載、パフォーマンスは改善途上

 パフォーマンス面では、前述のようにハードウェアアクセラレーションがサポートされているほか、起動時間やページ読み込み速度が向上している。また、新たにLazy Frame Constructionと呼ばれる機能が追加されている。従来であればJavaScriptなどで大量のフレームを一度に構築しようとするとパフォーマンスが大幅に低下し、最悪の場合ブラウザがフリーズしてしまうという問題があったが、Lazy Frame Constructionではフレームの構築を意図的に遅らせることによってこの問題を回避するという。

 JavaScriptの実行速度も、JavaScriptエンジンの改善によって高速化されている。図6.1はSunSpider JavaScript Benchmarkによるベンチマーク結果である。図6.2はFirefox 3.6.6の結果であり、総合結果がbeta 1では900.2ms、3.6.6では1124.6msと、約20%ほど高速化していることがわかる。

SunSpiderベンチマークによるパフォーマンス測定(Firefox 4 beta 1) 図6.1 SunSpiderベンチマークによるパフォーマンス測定(Firefox 4 beta 1)
SunSpiderベンチマークによるパフォーマンス測定(Firefox 3.6.6) 図6.2 SunSpiderベンチマークによるパフォーマンス測定(Firefox 3.6.6)

 ただし、JavaScriptエンジンについては目玉となるBaseline JIT搭載のJaegerMonkeyがまだバンドルされていない。今後のリリースでJaegerMonkeyが搭載されれば、一層の高速化が期待できる。

 開発チームによれば、パフォーマンスの向上についてはまだ志半ばの状態であり、上記以外にも開発途中の新機能が複数あるという。したがって今後のリリースでさらなる改善が期待できるということだ。

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