ウェディング情報サイトから学ぶ「Google Analytics モバイルサイト版」活用術 - (page 3)

グーグル株式会社 アドセンスオンライン

2010-07-20 20:53

4.データを生かす

 ユーザーの動線をデータとして取れるようになれば、次にするべきことはそのデータの意味を知り、自社の戦略に生かすことだ。A社の事例をもとに、4つの項目から分析すべきデータを紹介する。

  • 新規ユーザー、キーワード
     A社では、新規ユーザーがどのキーワードでコンバージョンページに訪れているかを重要視している。これは、上位キーワードをリスティング広告で購入するためだ。

     また、キーワード購入後も、モバイル Analyticsのセッション数、直帰率、サイト滞在時間、コンバージョン率を見直し、広告を出す際の判断基準としている。
  • 直帰率、離脱率、AdSense
     モバイル Analyticsでは直帰率、離脱率や目標につながらないページなどを見ることもできる。直帰率とは、サイトを訪れて、ほかのページを見ずにそのサイトを離れてしまったユーザーの割合を示す。そして離脱率とは、ほかのページを見る、見ないにかかわらず、そのページを最後にサイトから離れてしまったユーザーの割合である。

     一般的に、掲示板などは、そのページでユーザーの行動が完結してしまい、目標ページへの到達率は低いとされている。しかしそんなページでも、AdSenseでそのページ自体に収益力をもたらす、という使い方がある。自分たちの収益に結びつきにくいページを削除するのではなく、関連した広告を表示することで、もう1つの収益の道として活用できる。利用も完全無料なので、お試しで導入して、様子を見てみることができる。AnalyticsとAdSenseの併用によって、収入手段も得られるのは魅力ではないだろうか。

     また、すでにAdSenseを利用している場合は、Analyticsと連携させることで既存のページの以下のようなデータの分析が可能になる。

    1.最も収益をあげているページはどれか
    2.新規ユーザーと既存ユーザーのどちらが収益を上げているか
    3.よく見られているのにクリック率の低いページはどれか

     AdSenseとAnalyticsを連携して利用する方法は公式ブログで詳しく紹介している。
  • AnalyticsとAdSenseの連携 AnalyticsとAdSenseを連携することで、さらに詳細な分析が可能になる ※クリックすると拡大します
  • 時間帯
     A社ではまた時間帯別のユーザーの動向も確認している。A社のウェディング情報サイトについて、時間帯別のセッション数を確認すると、7〜9時にピークがあるという。「通勤時間に見ている」ユーザーが多い、という予測ができる。

     PCサイト版では、12〜14時、また20〜23時にピークが来ているため、モバイルサイトはPCサイトを補完するサイト、として考えることができる。

     この「通勤時間に読まれている」ということから、A社ではページのコンテンツの量を調整したり、占いなど1日の初めにユーザーが読みたいコンテンツで目を引くなどの戦略を考え、実際にユーザーの動きをつかむことに成功している。
  • 閲覧開始ページと直帰率
     A社では、閲覧開始ページ(ランディングページ)も重要なデータとして常にチェックしている。検索から来る場合、トップページだけではなく、下位ページに直接到着することもある。

     ページビューの多い閲覧開始ページの直帰率が上がっているという場合、それは「ユーザーが意図しないページに誘導されている」という可能性を表している。検索結果にそのページの内容がきちんと反映されるよう注意が必要だ。Googleでは、Google検索エンジン最適化スターターガイドを提供しているので、これも参考にしてほしい。

5.アドバンス セグメント

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