#9:標準に従わない
ケーブルの被覆の中には8本の銅線が入っているだけである。このため、ケーブルの内部接続を変更してしまっても、両端が同じ規約に従っている限り問題ないと考えていないだろうか?いや、それは間違っている。標準というものは理由があって存在しているのである。ケーブルの標準は、被覆内の銅線をどのようにペアにして撚り、配置しておくかまで考慮している。こういった標準を無視することで、雑音に対する耐性を落とし、ケーブル自体の効率をも落とし、ネットワーク全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性もある。ここで筆者が述べている標準とは、データケーブルの接続手法について規定しているANSI/TIA/EIA-568-AおよびBという規格のことである。
#10:必要に応じて随時、ケーブルを引き回す
最近、筆者の同僚であるErik Eckel氏が、新たなケーブルの敷設が必要であるにもかかわらず、イーサネットスイッチで済ませてしまうことの危険性に関する記事を執筆した。行き当たりばったりでイーサネットスイッチを追加していくと、しっかりと設計されているネットワークに対して未知の要素と不安定さを持ち込むことになる。ポートを1〜2個追加したいだけの場合、一般的にはミニスイッチを使用し、トラフィックに対する考慮はほとんど行われない。ポートを追加する必要が出てきた理由にもよるものの、こういったことによって問題が引き起こされるおそれもある。新しいサービスが大量のネットワークリソースを消費する場合、思わぬところにボトルネックが発生することになるのだ。ここでの教訓は、何らかの特別な理由がない限り、ケーブルをもう1本追加するべきだというものだろう(実際のところは2本敷設するべきだ。ケーブルは高価なものではないし、作業コストは大差ないためである)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。