ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK Japn)は7月11日、企業のタブレット端末利用状況を発表した。調査は4月に実施。タブレット端末を導入している企業は19%となり、2011年10月の前回調査よりも7ポイント上昇している。
導入を予定、検討している企業の割合は前回から6ポイント上昇し、33%となっている。業種別に見ると、建設や教育では導入済みが10ポイント以上上昇している。不動産や流通では導入済みが20%強、予定、検討している企業も40%を超え、導入に積極的な姿勢が見られると説明している。
導入形態を見ると、導入済み企業のうち本格導入の割合は全体の33%にとどまっており、一部試験的導入が58%を占めている。従業員規模が大きくなるにつれ、本格導入の割合は低いという。導入を予定、検討している企業では、74%が一部試験的導入と回答、そのうちの3分の2が特定の使用目的があると回答している。本格導入するにあたり、具体的な効果の測定、移行期間の短縮などを考慮して、使用目的を明確にした試験的導入が進められていると分析している。
導入済み企業に対する導入理由を見ると、「ペーパーレス化でのコスト削減」が最多となっており、タブレット端末をビューアとして認知する動きが高まっていると説明。「メールの送受信が場所を選ばずに迅速に行える」や「ウェブの閲覧が場所を選ばずに迅速に行える」など、多くの目的で導入理由のポイント数が前回から上昇している。このことから、企業でタブレット端末の活用目的がより具体化してきていると説明している。
導入済み企業に活用方法を聞いてみると、営業成績の報告、ハードウェアの保守メンテナンス、商品動画をインストールして取引先で紹介するなど、さまざまな活用方法が挙げられている。不動産業ではビルのイメージ動画の紹介や地図と現場のリンク、教育分野では英語教育の一環として英語版OSを利用するなど、業種特有の活用方法も見られているという。各業種で新しい活用法が見出されることで、ビジネススタイルや働き方にも変化が生じると考えられ、今後は企業がどのようにタブレット端末の本格導入を進めていくかが注目されるとコメントしている。