セイコー、情報系DBをSQL Serverに統合--Oracle DBから移行

田中好伸 (編集部) 2012年07月19日 16時10分

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 セイコーウオッチは国内や海外に分散していたデータベース(DB)を統合する際に「Oracle Database 10g」を「SQL Server 2008 R2」に移行させ、コスト圧縮を実現したという。日本マイクロソフトが7月19日に発表した。

 セイコーウオッチはグローバル展開を進める中で現在、海外60カ国120拠点で利用されている販売在庫情報を集約して分析する販売管理システム「SIGNシステム」を2005年に構築していた。SIGNシステムは、Oracle DB 10gとビジネスインテリジェンス(BI)ツール「BusinessObjects」で構築されている。

 だが、2010年頃から課題が浮上するようになってきたという。セイコーウオッチは海外市場向け情報系システムを構築する一方で、SQL ServerをDBにした国内市場向け情報系システムを稼働させている。国内と海外で異なるデータベースを持つ情報系システムが並存していた。

 国内と海外それぞれに別の商品を供給していたセイコーウオッチだが、市場のグローバル化で世界共通仕様の商品が増え、同時に地球規模での情報収集や分析が可能な統合情報インフラが求められるようになってきている。セイコーウオッチは、ITシステムの共通化と標準化でビジネス全体の効率化とコスト圧縮を図ることを目標に据え、異なるDBの混在と、それによる仮想化推進の妨げになっている状況の改善に乗り出した。

 SIGNシステムを構築したシステムインテグレーターの検討からOracle DBかSQL Serverのどちらかに寄せることが決まった。セイコーウオッチは2007年から仮想化やクラウド化を進めているが、Oracle DBではコストが問題になることが判明したという。

 Oracle DBのライセンス体系で仮想化した場合、物理マシン1台ごとにライセンス料が発生するため、複数のライセンスが必要になり、非常に高額になるのが問題となった。

 SQL Serverは仮想化にも適したライセンス体系になっており、Oracle DBとのコスト差が評価を決めたという。BIツールが標準で提供されることもあり、SQL Server 2008 R2を選択した。

 移行にあたっては、マイクロソフトの移行支援サービス「Oracleマイグレーションアセスメント(OMA)」を活用して、難易度やコスト、実現できるパフォーマンスを可視化できる。

 検証作業は2011年7~8月の2週間で展開。結果をレポートとして提出して、2011年秋から移行作業が始まった。2012年6月には海外向けシステムが稼働し、この7月から国内向けシステムがカットオーバーし、国内と海外で同一の基盤での稼働が始まる予定。SIGNシステムの移行作業はこの4月から始まり、7月末には移行が完了する予定となっている。

 新システムでは、旧システムでそれぞれ別の物理サーバで稼働していたSIGNシステムの「SIGNデータベースサーバ」と海外市場向け情報系システムの「情報系DBサーバ」とが、1つの仮想サーバ上に移行されている。これまで海外向けと国内市場向けに分かれていた情報系DBが情報系DBサーバに統合された。SQL Server 2008 R2のマルチインスタンス機能で情報系DBサーバとSIGNデータベースサーバが同一のDBで稼働する。

 これまでハードウェアもサーバプラットフォームごとに別々になっていたために、運用や保守に余分なコストが発生していた。SQL Server 2008 R2に絞ったことで、物理サーバにかかっていた費用を大幅に圧縮できるという。SQL Server 2008 R2はBIツールが標準で搭載されていることから、Oracle DBとは別にBusinessObjectsのBIツールを購入する必要もなくなっている。全体では数千万円規模の圧縮効果を見積もっている。

図1 システム構成
図2 データベース構成

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