あなたの会社に設置されているたった1台の自動販売機は、ラッキーなことにいつも商品が補充されているんだって?それはともかく、Googleが従業員のために用意している厚生施設に目を向けてほしい。
過去の記事では、あなたの生産性に影響を与える同僚や上司のことを語ってきている。しかし、職場にある設備も生産性に影響を与えるのではないだろうか?
Scientific Americanの2009年4月号には、「How room designs affect your work and mood」(部屋のデザインがあなたの仕事とムードに与える影響)と題されたEmily Anthes氏による神経科学の記事が掲載されている。そのなかでAnthes氏は、ポリオワクチンの開発者として知られるJonas Salk博士がワクチンの開発に成功できたのは、地下にある自らの実験室を出て、アッシジのある修道院に足を運び、自らの頭のなかを整理できたためだという同博士の主張を紹介している。同博士は、この修道院の建築様式と心休まる景色のおかげで、望んでいた創造性を発揮し、発想の転換を行うために必要な精神状態を得ることができたと述懐している。
また、オフィスの色彩がムードと生産性に与える影響についての研究もなされている。
しかし、生産性の他にも考えておくべきファクタがある。ビデオゲームや、あっと驚くような特殊効果を使用した映画に刺激されて育ってきたX世代やY世代の人間(1960~80年代生まれ)を引きつけるオフィスを作り上げたいとしたらどうすればよいのだろうか?オフィスというものはパーティションで区切られた落ち着いた雰囲気の空間である必要などなく、視覚的な刺激があっても仕事のできる場所になり得るということに多くの企業が気付きつつある。
型破りのオフィス空間を見てみたいというのであれば、Googleのさまざまなオフィスを採り上げたフォトレポートを見ていただきたい。筆者には、欧州企業のオフィスの方が米国企業のそれよりも大胆なデザインになっている場合が多いように感じられる。その例として、Googleのダブリンオフィスにおけるアトリウムの写真を見てほしい。
Googleダブリンオフィスのアトリウム
企業によっては、こういった施設に良い印象を抱かず、従業員の気を散らせてしまうと考えるかもしれない。しかし、ちょっとした気晴らしによって、仕事に対する集中力を取り戻せるようになるということには誰もが同意するはずだ。(関連記事:グーグルのオフィス--デザイン性に富んだ社内の様子を写真で紹介)
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。