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エネルギーの『見える化』が生み出すデータセンターの効率化:第6回--設備とITを統合管理するDCIM

佐志田伸夫 シュナイダーエレクトリック株式会社

2012-09-06 19:17

 前回までに、データセンターの効率化を進めるための課題として、「サーバの消費電力と冷却風量の増加」「仮想化」「IT負荷の動的な変動」「PUEスケーラビリティ」について解説してきました。

 それでは、実際にデータセンターやサーバルームを運用している皆さんが省エネを進めるために必要なことは何でしょうか?

 どのような省エネ対策をとる場合にも必要なものは、正確でタイムリーなデータです。実際のデータセンターの運転中に、例えば次のようなデータが正しい判断を下すために必要と考えられます:

  • ラックごと、機器ごとの消費電力(=発熱量)
  • 各部の温度・湿度
  • 風向・風量
  • 設備機器(空調機、電源機器など)の運転状態
  • 各種故障・異常情報

 これまでは、これらの設備側の情報はビル管理システム(BMS)経由で採取され、データセンターの設備管理者に提供されていましたが、一方、IT管理者がシステム管理ソフトウェアで監視しているIT機器の運転状態やネットワーク状態の情報とはリンクしていません。しかしながら、今まで説明してきたように、ITと設備を統合的に監視・管理・制御しなければ、データセンターの省エネをこれ以上進めることが難しくなっており、とりわけ、IT管理者がデータセンターの効率にまで注意を払う重要性が増してきています。

 こうした設備とITとを統一して管理するために導入されている統一プラットフォームが、「DCIM(Data Center Infrastructure Management)」と呼ばれるシステムです。DCIMは、データセンターを運用している管理者に設備のデータも「見える化」してくれるツールです。

 DCIMの画面からは、各ラックの消費電力、発熱量、データセンター内の冷却状況(風向・風量、温度)などをビジブルに示すことができます。さらに、実際にIT機器を追加する前に電源・冷却能力のチェックとシミュレーションができるので、「どのラックのどの場所に機器を搭載したらよいか?」をあらかじめ知ることができ、データセンター運用を自動化・効率化することができます。

 また統一されたプラットフォームでデータが示されるので、遠隔地からも監視することが可能です。例えば、世界各地に設置された複数のデータセンターを一つの場所から運用するようなことも、既に行われています。

  • DCIMの監視・管理レイヤ

  • DCIMの監視・管理画面例

 次回は、見える化の応用例をさらに紹介します。

参考資料:
シュナイダーエレクトリック株式会社 ホワイトペーパー
#150 データセンタの電力および空調のキャパシティ管理

佐志田伸夫氏
著者紹介:

シュナイダーエレクトリック株式会社 取締役 佐志田伸夫
技術士(電気電子部門)

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