LG電子は、ドイツ・ベルリンで開催された「IFA(国際コンシューマエレクトロニクス展)2012」で、55型の有機ELテレビや84型4Kテレビ、各種3Dテレビなどを展示した。
展示内容は、今年1月に米ラスベガスで開催した「International CES」の内容を踏襲するものだったが、年内に発売を控えた製品が相次ぐなど、商品化を視野に入れた展示だったのが特徴だ。
まず、LGブースのメインエントランスで圧倒されるのが狭額縁のディスプレイを組み合わせた3D映像のデモストレーション。LG電子ブースでは、2つの入口のどちらから入っても最初に3Dグラスを手渡される。FPR方式を採用しているLG電子ならではの手軽な3Dグラスをブースで多くの人に体験してもらおうという狙いが感じられた。
LG電子ブースでの目玉のひとつが、55型の有機ELテレビ「LG55EM970V/975V」だ。
CESで発表されたこの有機ELテレビに関しては、現時点でもCESでの発表と同じく、グローバルでの発売を年内とするに留まった。だが、会場には10台以上の有機ELテレビを展示して、量産に向けた準備が整いつつあることを強調してみせた。明るさでは優位性を発揮するLG電子独自のWRGBによる4原色方式のパネルの量産化の課題も解決しつつあるようだ。
今回の展示では、壁かけタイプ、据え置きタイプ、自立タイプの3種類を用意していた。
もうひとつの展示の目玉が、84型の4Kテレビである「UD(ウルトラ・ディフィニション)3Dテレビ」だ。
84型UD 3Dテレビは今回初めて展示したもので、韓国では9月から出荷することになっているという。それ以外の地域には順次展開していくとしているが、日本市場への投入については現時点では未定だ。
そのほか、3D表示を可能とする大型液晶テレビを相次いで展示。日本では未発売の72型のLM950や、日本ではLM9600として販売している55型のLM960など、ラインアップの広さを見せつけた。
テレビの周辺機器やサービスの展示にも力を注いでいたのも特徴的だ。