日本マイクロソフト 業務執行役員クラウド&ソリューションビジネス統括本部長の藤本寛氏は、「生活で使用しているデバイスやコミュニケーションツールを、そのまま仕事の環境で使うといったことが始まっており、2016年には1500万台のタブレットが利用されると考えられている。一方で、新たなワークスタイルの変革が起こる中で、タブレットを企業の業績向上、業務改革、企業ガバナンスに活用するといった動きが出ている。Windows 8は豊富なWindowsソリューションを活用でき、セキュリティや運用管理、開発生産性と互換性という点でもメリットがある。Windows 8は、ビジネスに最適なタブレットであり、フレキシブルワークスタイルの実現に貢献したい」などとし、「3社の協業は、フレキシブルワークスタイルの実現に近道になる。エンタープライズモビリティの実現を加速できる」とする。
アクセンチュア モビリティサービスグループ統括エグゼクティブ・パートナーの清水新氏は、「日本における企業のIT化は5年から10年遅れている。業務の生産性も低い。これを解決するのはモビリティサービスであるが、日本ではタブレットを業務アプリケーションで活用しているのは3割程度。情報閲覧やコミュニケーションツールとしての利用にとどまっている。これは、硬直化している業務プロセスとレガシーシステムにメスを入れることができないという課題があるためだ。Windows 8のデバイス管理性とセキュリティ性を活用し、さらにアバナードが持つノウハウを活用したモダンUXを利用した予測型の業務プロセスに展開するモデルを提案することができる」と述べた。
また「エンタープライズモビリティの発展には、コミュニケーションツールの活用、部署内での業務の最適化、経営モデルの高度化という3つのステップを踏むことになる。3社の協業においては、Windows 8を活用することで、1台の端末でコミュニケーションからレガシーまでをカバーし、トップ20%のノウハウを活用したモビリティ活用プロセスを標準化することができる」などと語った。
各社の役割分担
アバナードは、2000年4月に、アクセンチュアとマイクロソフトの戦略的合弁会社として設立。20カ国以上で1万7000人以上が勤務。これまでに110種類の業界別あるいは業界横断型のソリューションを開発。全世界で3700社1万件以上のプロジェクトを成功に導いているという。すでに3社共同で、Windows 8向けアプリケーション開発に特化したWindows 8 Enterprise Studioを設立。2012年7月からソリューションプロトタイプの開発に着手。BMWなどへの導入実績があるという。