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三国大洋のスクラップブック

静かに高まる「低価格iPhone投入」への圧力 - (page 3)

三国大洋

2013-01-25 20:27


音楽配信ビジネスの黎明期、アップルはプレイヤーのiPodを巧妙に差別化してカニバリズムを回避した
音楽配信ビジネスの黎明期、アップルはプレイヤーのiPodを巧妙に差別化してカニバリズムを回避した

 「iOSのエコシステムがどれほど強力にユーザーを囲い込んでいるか」、あるいは逆に「Androidユーザーのロイヤリティがどれほど高いか」——。

 こうした点について知る手がかりとなりそうな材料は、生憎と持ち合わせがない。

 ただし、「ローエンドの製品は今後さらに価格も下がり、同時に品質も上がっていく」という見解をガートナーのアナリストが披露したことも考え合わせると、「アップルがiPhoneで従来通りのやり方をいつまで続けられるのか」という疑問も浮かんでくる。

 今月初めには「低価格版のiPhone開発」の噂がWSJなどで報じられたが、今後は「可能性の有無」よりも、むしろ「具体的にどんな価格やスペックの製品になるのか」「いつ頃、どの市場に、どんな形で投入されるのか」といった事柄に話題の比重が移るのかもしれない。

 そうなった場合に気になるのは、いわゆる「カニバリゼーション」の問題だろう。

 利幅の大きな上位機種とあまりかわらない内容で低価格の製品を投入すれば、どうしても価格が低いほうに需要の一部が流れる。iPad miniのヒットで、図らずもそのことが証明された感もある(ただし、iPad miniを出さなければ、その需要はAndroid陣営の「Nexus 7」などに流れていたはず、という見方も同時にある)。

 「できるだけ高い粗利率を維持しつつ、同時に市場シェアの維持と拡大も目指す」となると、自ずと「低価格版iPhoneを開発・投入するだけでは十分ではない」ということになる。低価格の製品でも利益を確保できるようにすること、上位機種には価格差を正当化できるだけのはっきりとした違いを持たせること——。

 アップルはこうした課題を過去、iPodの多角化などで上手にクリアしてきた実績がある。しかし、これはかなり高いハードルになるだろうという気がしている。

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