エリック松永のメディア・デモクラシー講座

「デジタルメディア革命」は音楽から始まった - (page 4)

松永 エリック・匡史(プライスウォーターハウスクーパース)

2013-04-05 18:47

聴きたい音楽を探すから聴きたそうな音楽へ(レコメンデーション)

 音楽の視聴環境が整備されるにつれ、音楽への思い入れは薄まり、音楽ビジネス全体は停滞しています。原因の1つにレンタルからコピー、共有が普通に行われていることに付け加え、安価な定額聴き放題サービスにより大量の視聴可能なファイルが増えていることが挙げられます。一方で、余暇の時間に音楽視聴が占める割合が低くなる中、音楽への興味が薄れ、聴きたいと思う楽曲が思い浮かばなくなってきています。

 その対応策として登場してきたのがさまざまなレコメンデーションの仕組みです。個人の購買やサイト訪問の履歴から、同じような傾向を持つ他のユーザーが購買した商品を分析することによって購買意欲をかき立てるのです。

 これは、さまざまな個人の嗜好性を推測するための大量なビッグデータを分析することから、個人の嗜好を推測する手法です。(ビッグデータや取り扱うデータサイエンティストについては別テーマで取り上げます)

 もう1つ大きな流れがソーシャルネットワークの活用です。Facebookに代表されるソーシャルネットワークでつながった友人の嗜好を知り、その楽曲を共有することによって自分の視聴意欲を高めるのです。

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