トヨタ自動車はクルマの総合ウェブサイト「GAZOO.com」を一新する。5月30日から新たな情報サイトとしてサービスを提供する。
サイト一新で、ユーザー同士、ユーザーとクルマがつながる社会の発展を目指し、SNSの導入やスマートフォンを活用したドライブ先でのガイド機能の充実のほか、ユーザーが個別に求める情報を精度よくまとめるパーソナライズ機能、自動車情報の大幅な拡充などを図るという。
FacebookやTwitterとも連携するほか、トヨタブランドの自動車情報サイトであるTOYOTA.jpの会員制度と、GAZOOの会員制度を統合し、それぞれの会員が相互にサイトを利用できるようにする。
トヨタ自動車 e-TOYOTA部 部長 山田博之氏
トヨタ自動車 e-TOYOTA部 部長 山田博之氏は「人をつなぐためのサービスを“Re BORN(再構築)”するのが今回の取り組み。20~30歳代の若い世代、ヤングファミリーといった新たな利用者を獲得すること、さまざまな端末や幅広いネットサービスに対応できること、活用の幅を広げると同時に運用コストを削減することを目指す」とサイト一新の狙いを語る。
GAZOOは、1998年にトヨタ系列販売店の業務改善から出発し、幅広いユーザーと接触するためのクルマ情報サイトとしてスタート。「トヨタの情報を提供するだけでなく、幅広い情報を提供し、クルマファンを増やすのが目的。中古車情報の画像(GAZO)などが、動物園(ZOO)のように集まったサイトという意味で、GAZOOと名付けた」(山田氏)という。2006年にリニューアルしてから若者の利用が増加。トヨタ車の購入層が50~60歳代が最も多いのに対して、GAZOO.comの利用者は30歳代が最も多く、「30歳代以下の若い層を獲得している」という。
現在、月間165万人が利用。過去5年間で3倍に増加しており、今回のサービス一新で1年後には月間200万人の利用者を見込む。「現在、スマホからの利用は約3割だが、これを半分ぐらいにまで増やしたい」という。
新サービスでは、スマートフォン向けアプリ「GAZOOドライブ」を用意し、スマホ活用によるお勧めルートや旬のスポットの紹介、バスガイドによる観光案内サービスも提供する。
全国58カ所の「GAZOO MURA」を通じた地元からの情報発信の強化や、国内外の新旧自動車を含めた3000車種以上のクルマのデータベース構築、SNSとの連携によるユーザーによる日常的な情報発信、クルマに興味をもってもらうためのファンづくりに関連する情報などを提供するという。
「クルマ好きの男の子を持つ家族向けに、トヨタオリジナルのカードゲームの提供を開始するなど、これまでのGAZOOには存在しなかったコンテンツを用意する」(山田氏)