クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングは、Linuxの真価を目に見えるかたちで引き出せる領域の1つである。今ではほとんどの大手クラウドがLinuxプラットフォームを採用している。世界を代表する以下の2大クラウドも、Linuxサーバの恩恵を受けている。
- 「Amazon EC2」:50万台近くのLinuxサーバが稼働している。
- 「Netflix」:1000台近くのLinuxサーバがフロントエンドとして稼働し、それに数百台の「Amazon S3」サーバが接続されている。
Linuxは、生まれながらにしてクラウドコンピューティングといったものに対応できるように作られていたのである。そして、そのネットワーク性能やセキュリティレベル、信頼性の高さにより、クラウドにうってつけのプラットフォーム候補となり、Red HatやOpenStack、Rackspace、SUSE、Canonicalといった企業がその長所を生かし、傑出したクラウドプラットフォームに育て上げたというわけだ。
さまざまなデバイス
Linuxは、世の中のさまざまなデバイスに搭載されるようになっている。
- ストレージ機器
- 電話
- ルータ
- ネットワークスイッチ
- セキュリティハードウェア
- 仮想アプライアンス
- コピー機
デバイスメーカーの多くはある時点で、Linuxが自社製品を動作させるための理想的なプラットフォームとなることに気付いた。Linuxを採用すれば、必要な機能を残しつつ、容易に軽量化できる(カーネルがモジュール構造となっている)ため、さまざまなデバイスにLinuxを搭載するのは理にかなっていると言えるだろう。