米Oracleは米国時間9月24日、分析専用機の新モデル「Oracle Exalytics In-Memory Machine T5-8(Exalytics T5-8)」を発表した。現行の「Oracle Exalytics X3-4」(Solaris版)の上位モデルとして追加される。
Exalytics T5-8のスペックは、メインメモリが4Tバイト、メモリの帯域幅は毎秒1Tバイト。フラッシュストレージは3.2Tバイト、ハードディスクが7.2Tバイトとなっている。1つのプロセッサに搭載されるコアは16、全体のコア数は128。処理できるスレッドの数は1024となっている。
I/Oの帯域幅は毎秒256Gバイト。10GbEとInfiniBandをサポートしている。同社のNASストレージ「Sun ZFS Storage Appliance」やSANストレージ「Pillar Axiom」とも高速に接続できるという。
Oracleでは新モデルについてビジネスインテリジェンス(BI)と企業業績管理(EPM)のアプリケーションで圧倒的な性能を出せると説明している。同モデルでは、BIソフトウェア「Oracle Business Intelligence Foundation Suite」が最適化されているといい、レポートやダッシュボード、アドホックな分析、多次元分析、スコアカードなどを単一の基盤に統合されているとしている。プロセッサあたり8000人以上のユーザーをサポートできると強調している。
Exalytics T5-8は、RISCプロセッサ「SPARC T5」を8個搭載したUNIXサーバ「SPARC T5-8」をベースにしている。2011年の「Oracle OpenWorld 2011」で発表され、モデルを更新してきたが、基本はIntelのCISCプロセッサ「Xeon」が中心のIAサーバをベースにしてきた。今回のExalytics T5-8はUNIXサーバがベースとなっている。
ハードウェアとソフトウェアを作り込んで最適化する、OracleのEngineered Systemsはこれまで、Exalyticsのほかにデータベース専用機の「Oracle Exadata」やアプリケーション専用機「Oracle Exalogic」というXeonベースと、SPARCベースの垂直統合型システム「SPARC SuperCluster」に分かれていた。