インターネットイニシアティブ(IIJ)は11月7日、コンテナ型デーセンターの新モジュール「co-IZmo I」を発表した。2014年4月からの提供を予定している。
IIJはコンテナ型データセンターモジュールとして、外気冷却方式を採用した「IZmo」、通年で外気で冷却する「co-IZmo D」(co-IZmoから名称変更)を提供している。これまでのIZmoシリーズは、外気を直接取り込む冷却方式で電力を削減するが、フィルタで除去できない腐食性ガスの濃度が高い外気では制限があったと説明する。今回開発したco-IZmo Iは、外気で間接的に冷却する方式を採用した。
co-IZmo Iの間接冷却方式は、サーバやスイッチなどのハードウェアを収納するITブロックと外気を隔離することで、外気の影響を受けないようにしている。ハードウェアからの廃熱は外気との熱交換で間接的に冷却する。間接冷却だけでは対応できない場合はコンプレッサを利用する。
IZmoはハードウェアと空調設備を分離したモジュールであり、co-IZmo Dとco-IZmo Iは一体型モジュール。IZmoはモジュールサイズが独自規格だが、co-IZmo Dとco-IZmo Iは、世界標準のISO規格に準拠した20フィートコンテナにすることで、輸送しやすくしている。
今回のco-IZmo Iは、1モジュールから3モジュールまで段階的に拡張でき、スモールスタートが可能という。オプションで無停電電源装置(UPS)モジュールと非常用発電機を設置できる。
co-IZmo Iは、ビル型のデータセンターを建設するのに比べて、初期費用が安価となり、短期間でユーザー企業が所有する遊休地に構築可能と説明。統制が容易な専用のデータセンターやプライベートクラウドの構築を検討中の企業や自治体、学術機関の利用を想定している。
間接外気冷却(IIJ提供)
co-IZmo Iの拡張イメージ(IIJ提供)