IDC Japanは12月5日、国内外付型ディスクストレージ市場の2013年上半期実績と2017年までの予測を発表した。
これによると、2013年上半期の国内外付型ディスクストレージシステムの売上高は903億9500万円で、前年比13.9%増、出荷容量は539Pバイトで同25.8%増となった。また、国内外付型ディスクストレージシステムの2012年~2017年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)については売上額で2.2%、出荷容量で40.5%と予測している。
2013年上半期の売上額大幅増については、メインフレーム向けが需要更新のピークに当たったこともあり、130億1000万円と前年同期比45.3%増の大幅増となったことに加え、オープンシステム/その他OS向けでもサーバ仮想化やデスクトップ仮想化といった仮想化環境向けの需要拡大に伴い773億8500万円(同9.9%増)と、双方のプラットフォームでそろって高成長を達成したためだとしている。
また接続環境別にみると、DAS(Direct Attached Storage)がメインフレームの高成長で前年同期比21.5%増となったほか、FC-SANは同1.2%増、iSCSIは同8.8%増、NASは39.3%増となった。NASの利用用途が従来のファイル共有だけではなく、バックアアップ、アーカイブ、仮想化環境の共有ストレージなどに広がっていることがNASの高成長につながっているとのこと。
中長期的には仮想化環境向けミッドレンジ/ローエンド市場、サービスプロバイダー(クラウドサービスプロバイダー含む)市場、ファイルストレ-ジ市場、間接販売(チャネルパートナー)市場などが高成長セグメントとなり市場全体の成長をけん引するとの予測だ。

国内外付型ディスクストレージシステム市場の予測: 2012年~2017年(出典:IDC)
IDC Japan ストレージ/サーバ/IPDS/PCsグループディレクターの森山正秋氏は「ストレージベンダーが国内市場で成長を持続していくためには、仮想化環境向けミッドレンジ/ローエンド、サービスプロバイダー、ファイルストレージといった高成長市場において、成長を実現するためのエコシステムの構築を早急に進めることが重要になる」と分析している。