BYODはバズワードを乗り越え、現実的な検討課題:アイキューブド調査

NO BUDGET

2014-02-20 20:04

 アイキューブドシステムズは2月19日、法人でのスマートデバイス利用実態報告を公開した。同社の「CLOMO」ユーザーを対象として2013年11~12月に調査した。

 CLOMOは、モバイルデバイス管理(MDM)や認証ゲートウェイ、ビジネスアプリ配信といった、スマートデバイスの法人での導入や活用に必要な運用、管理、活用環境を提供するサービス群。

 スマートデバイスの導入の目的(複数回答)としては、「外出先でのメール対応(78%)」が最も多く、次いで「営業ツール(55%)」「社内システムへのアクセス(53%)」が上位を占めた。スマートデバイスの導入の課題(複数回答)としては、「紛失などの危険性(77%)」「情報漏えい等のセキュリティの不安(75%)」が高い数値で上位を占め、次いで「管理者側の運用管理に関わる負担(55%)」が多く選ばれた。

 私物端末の業務利用(Bring Your Own Device:BYOD)の実態については、「既に導入済み(21%)」「導入を予定し、計画を進めている(14%)」「検討を行った結果、導入しないと決定した(19%)」となった。アイキューブドシステムズでは、BYODがバズワードの域を出て現実的なものとなりつつあり、「メリットやシャドーIT対策に企業が理解を示し始めた反面、BYODに対する抵抗感や乗り越えるべき課題も少なからず」ありそうだとしている。


BYOD についての調査結果(アイキューブドシステムズ提供)

 現在導入しているスマートデバイス(複数回答)については、「iPhone(48%)」「iPad(91%)」「Androidスマートフォン(24%)」「Androidタブレット(15%)」となった。MM総研の調査によると、iOSを選択する企業はセキュリティ、Androdを選択する企業はコストを重視しているとされ、コストよりセキュリティを重視する企業が多いとも考えられるという。

 現在導入しているスマートデバイスの配布部署(複数回答)は、「ほぼ全部署(39%)」「営業と一部門(28%)」「営業のみ(25%)」という結果。スマートデバイスの配布職位(複数回答)も、「全社員(37%)」「職位に関係なく、目的に沿って配布している(48%)」となった。社外業務の効率化を中心に、全社的な展開が進みつつあると見られている。

 CLOMOの主なものの総合的な満足度では「大変満足」「満足」が約40%を占め、同製品の管理画面の使い勝手については「大変満足・満足(24%)」「普通(57%)」「不満・大変不満(14%)」という結果になった。

 不安についての具体的な意見として、運用規模が100台以上の企業では、大量の端末をもっと手軽に管理したいという意見が多く、運用規模が100台未満の企業では、担当者のITリテラシの多寡に関係なく管理できるようにしてほしいという意見が多かったという。

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