グローバリゼーションへのアプローチとして(1)自立的な成長“Organic”、(2)買収・提携による成長“Inorganic”、(3)事業ポートフォリオの組み換え“Deconstruct”、(4)グローバルオペレーション基盤による事業拡大“Plug-in”という4つの段階がある。
日本企業は2003年時点では9%に過ぎなかったM&Aを積極的に進め、2012年時点では66%を占めるなど、投資におけるM&A比率が高まっている。
ただし、欧米の先進的な企業は日本企業に先んじてグローバルオペレーション基盤による事業拡大を進めており「日本企業も、もう一段階グローバリゼーション企業への変革を」と石川氏は指摘する。石川氏は先進的な海外企業として、Procter & Gamble(P&G)とGoogleを例に挙げて解説した。
「Googleは平均すると月に1件と凄まじいペースでM&A(合併や買収)を実践している。さらに圧倒的なR&D(研究開発)力で新しいサービスを次々に生み出している。M&AとR&Dが有機的に結び付くことでグローバル展開を加速するだけでなく、“Disruptor(破壊者)”となる新サービスを次々と誕生させている」
今後日本企業に対して石川氏は「グローバリゼーションを積極的に進めている事実はあるものの、周回遅れとなっている。オペレーションも統合して、真の“Globalizer”を目指していくべき」と提言している。