過ぎ去りし日の懐かしいテクノロジ、心躍らせた思い出10選 - (page 4)

Scott Matteson (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子 2014年04月11日 07時30分

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#9:シンプルなライセンス契約だったテクノロジ

 もしかしたら筆者は歴史修正主義にはまってしまっているのかもしれないが、1980年代には店頭で購入したプログラムやゲームは自分のものになったと記憶している。筆者が購入したのは「ライセンス」ではなく、ソフトウェア自体だったのだ。このため筆者の知る限り、コンピュータを2台持っていれば、そのプログラムを双方のコンピュータで使用することに何の問題もなかった。

 その後、状況の変化が訪れた。正直なところ、この変化は海賊版の登場を受けてのものであったのは間違いない。人々はディスクを友人との間で貸し借りし、コピーし始めたのだ。企業が製品の無償使用を防ごうとするのは当たり前の話であり、納得のいくやり方で、あまり欲張らずに行っているのであれば、筆者は何の問題も感じない。しかし、2000年代の初めにルールが突如として変更されたようだ。顧客が購入するのは、ソフトウェア自体ではなく、そのソフトウェアを1台のコンピュータ上で使用するためのライセンスだけになったのだ。このため、コンピュータが2台あれば、2つのライセンスが必要となる。ここまでは同意してもよいだろう(とは言うものの、筆者が2つのシステムで「同時に2本の記事を『Microsoft Word』で執筆する」という奇妙な作業の進め方を採用しない限り、ある瞬間に使っているのはデスクトップPCであれノートPCであれ、どちらか1台になるはずだ)。しかしその後、ソフトウェア開発企業は厳格なアクティベーション手法や、回りくどい「火の輪くぐり」のような方式を開発した。ユーザーは「無実と証明されるまでは有罪」だと見なされたわけだ。多くの人々がユーザーフレンドリーであると考えているAppleでさえも、不愉快なメカニズムを「iTunes」で採用し、コンテンツの使用を管理、制限するようになった。このため筆者は、その使用(通常は子どもに手を貸す場合)のたびに頭痛薬のお世話になるのが常となってしまっている。

#10:セキュリティの心配が要らないテクノロジ

 筆者は、初めてコンピュータを目にしてから12年が経つまで、すなわち1990年まで、コンピュータウイルスの問題にぶち当たったことがなかった。1980年代にはハッカーや、搾取、ナイジェリアからの手紙といった詐欺の心配をする必要などなかった。すべてのものごとは心配する必要など無い、あけっぴろげなものであった。ところが現在は、あなたのお金や大事なものを狙う不心得者からの集中砲火が続いている。最近筆者は、米国人が過去ほど人を信じなくなったという記事を読んだ。オンライン上で悪人が、人の善意やだまされやすさに付け込んで金もうけをしようとしているのもその原因の1つだろう。

さらにもう1つ:頑丈なハードウェア

 感傷的な人間だと呼んでくれても構わないが、筆者は数年前の電子製品ですら、現在のものよりも頑丈であったと確信している。前述したとおり、筆者の両親が30年以上前に買い与えてくれたコンピュータと同じAtari 400がいまだにオンライン上で売買されている。ビデオテープレコーダも壊れにくい機械であり、さまざまな稼働パーツが摩耗したとはいえ、10年以上もちゃんと動作した。またビデオテープは切れてもスコッチテープで簡単に修理できた。最近のDVDは、小さな擦り傷がついただけで再生できなくなってしまうようだ。実際に、筆者の子どもが図書館から借りてきたおんぼろのDVDは、一番良いシーンで再生がいつも停止してしまっていた。このDVDのおかげで、自動車での旅行中に、子どもからDVDプレーヤーが停止するたびに文句を聞かされる羽目になった。

 またビデオの場合、映画を半分まで視聴した後で電源を切り、その翌日に電源を入れるだけで続きが視聴できるというのも便利だった。DVDプレーヤーのように長々と続く起動プロセスもないし、必ず視聴させられる広告もないし、脅迫的な警告もないし、チャプターをスキップする必要もないのだ。

 なお、製品が頑丈だったのは1980年代から1990年代にかけてだけではない。5〜6年前のDellのノートPCも頑丈な製品であった。筆者がこの秋にラスベガスに出張した際、薄くて軽いノートPCを持っていったが、目的地に着いた時には動作しなくなっていた。筆者は職場に電話をかけ、自らの机のところに置いてあるDellの2007年製のノートPC「Latitude D630」を送ってくれるように頼んだ。このPCはとても頑丈であり、快適に動作するというのが分かっていたためだ。思ったとおり、これは輸送中に壊れもせず、問題なく快適に動作した。この製品は建屋の屋根の上から落としたとしてもちゃんと動作するのではないかとすら思っている。

まとめ

 当時を生きてきた人であれば、本記事で懐かしい記憶がよみがえり、新たな世界に刺激された頃の興奮を追体験できるだろう。当時を知らない人は、筆者の記憶から当時がどのようなものであったのかを想像していただけたらと願っている(変わり者と思われないようにしたつもりだ。ちなみに筆者はまだ42歳だが、60代のまね事をうまくやってのけることもしばしばある)。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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