3月24の週、外国人投資家は日本株を1150億円買い越した。楽天証券のチーフストラテジスト窪田真之氏が4月4日付けで公表した分析結果によると、今年に入ってから日本株を約2兆円も売り越した外国人の売買動向が変わる兆しがあり、再び外国人投資家が日本株を積極的に買ってくる局面が来ると予想される。窪田氏の見解は次のようなものだ。
(1) 外国人投資家の売買で決まる日本株のトレンド
外国人投資家の日本株売買(月次2013年1月~2014年3月)
外国人投資家は昨年約15兆円も日本株を買い越した。日本株の上昇ピッチが速すぎて不安に感じる時でも、外国人は上値を追って買ってきた。今年の1月からは、いきなり約2兆円の売り越しに転じた。日本に固有の悪材料がない時に、どんどん下値を叩いて売ってくるのに驚かされた。
ただし、外国人の売りも峠を越えたようだ。週間ベースで見ると、3月24-28日の週には1,150億円の買い越しに転じている。
外国人投資家の売買動向(週次2014年1~3月)
(2) 日本株は出遅れ
1~3月は、世界的に株が売られたが、中でも、日本株の売られ方が一番大きかった。ドイツ株とアメリカ株は、1月からの下げを既に取り戻した。大きく下がった新興国株も、リバウンド局面に入っている。中国株も日本株ほどは下がっていない。当面、日本株は出遅れを修正する形で上昇が続くと予想できる。
日米独中の株価指数の動き比較(2013年末~2014年4月3日)(注)12月末を100として指数化。ドイツはDAX指数、アメリカはNYダウ、中国は上海総合株価指数、日本は日経平均