日本航空(JAL)は、機内サービス部門の業務を支える基盤としてエンタープライズウェブデータベースシステムを導入、4月1日より本格利用を開始した。システムを提供したドリーム・アーツが5月21日、発表した。
導入されたのは、ドリーム・アーツの「ひびき Sm@rtDB」(スマートDB)。JALでは2011年より、グループ会社や海外支店を含めた約3万5000人の情報共有基盤として、ドリーム・アーツの企業情報ポータル型グループウェア「INSUITE」を利用しており、INSUITEと連動する新たな業務基盤として、顧客サービスの品質向上と業務効率化の実現を目指してスマートDBを選択した。
これにより、運用、管理コストを削減したほか、従来はバラバラであったデータ形式の標準化にも着手することでスムーズな情報共有が可能になるとのこと。
JALはスマートDBを業務オペレーションを支える基盤として機内サービス部門に導入、サービス品質の向上に役立てている。例えば、機内食についての乗客のコメントが、搭乗している便の基本情報と一緒にデータベースに登録され、機内食の品質管理の徹底や機内サービス品質の向上を図っているという。今後は、乗客へのサービス対応状況を営業部門とも共有するなど、現場を支える基盤として全社展開を検討していく予定。
サービス活用イメージ
スマートDBについて、JAL IT推進企画部 部長の田中祐司氏は次のように述べている。
「顧客満足度向上に向けて、まずは顧客サービスに関わる重要な業務をシステム化するところから始めました。従来のシステム開発とは異なり、スマートDBではプログラム開発が必要ないため、現場の業務にフィットしたシステムがスピーディーに実現できました。まずは2つの業務に特化して利用を開始していますが、現場のスタッフの評判もよく、今後は他の業務にも順次展開する予定です。現場主義に徹するJALグループにとって、現場のオペレーションを強化することができると期待しています」