アサヒグループHD、ペーパーレス役員会議システム--紙削減でセキュリティ強化

NO BUDGET

2014-06-11 08:00

 アサヒグループホールディングス(アサヒグループHD)は、ディスプレイに表示された資料にコメントを書き込んだり共有したり、タブレット端末を利用して外出先での資料を事前に参照したりできるペーパーレス役員会議システムを導入した。アサヒグループHDとシステムを提供、構築したNECが6月10日に発表した。

 同システムは、アサヒグループHDの役員、国内7社海外1社の事業会社役員が参加する役員会議などで利用する。NEC情報システムズが開発する「ConforMeeting/e」で構築された。

アサヒグループHD役員会議室での利用風景
アサヒグループHD役員会議室での利用風景

 ConforMeeting/eは、会議前の準備から会議後まで徹底してペーパーレス化することで、紙を削減して環境負荷を低減、会議準備を効率化、セキュリティを向上できるという。重要性の高い役員会議で議論の質を向上させ、資料のペーパーレス化で機密情報が記載された紙資料の置き忘れ、紛失などによる情報漏えいを防止する。

 会議資料はサーバ上で管理され、クライアント端末にデータを残さない。報告者による資料への書き込みやページめくりなどの操作が各出席者の画面に反映されるため、会議中に正確かつ迅速な意思疎通を図れるという。

 アサヒグループHDの役員会議はこれまで、事務局が事前に印刷した紙資料が中心となっていた。そのため、環境負荷低減や情報漏えいリスク低減、事務局の準備負担軽減などの観点で課題だったという。

 今回、ConforMeeting/eと同社の役員会議室にクライアント端末として21インチのタッチパネル型ディスプレイ20台を導入した。資料を閲覧するとともに、スタイラスペンでコメントの書き込みや共有、過去の会議資料の参照などができる。各役員が自席や自宅PCからアクセスできるとともに、外出先からiPadで事前参照も可能としている。

 会議の活性化に加え、年間約4万枚の紙削減、印刷工数や直前の資料差し替え対応などの削減による事務局の準備負担軽減を見込んでいる。一部の役員は、映像会議システムと組み合わせることで自社の会議室から出席可能となり、出張費用を削減できるという。

 アサヒグループHDは今後、中国や東南アジア地区のグループ子会社からの同システムを利用した役員会議参加を検討していく。

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