米航空宇宙局(NASA)のゴダード宇宙飛行センター(Goddard Space Flight Center:GSFC)は、多くの企業やデータセンター事業者と同じ状況に置かれている。データセンター運用のアップグレードパスについて検討を始めるときが来ているのだ。
GSFCは、3つの主要なアプローチによってデータセンターの拡大のニーズに対処できると考えており、「Data Efficiency and Containerization」(データの効率とコンテナ化)の名の下で、それらのアプローチに関する情報を公募するという方針を採用した。
提供:NASA
GSFCは、同組織の施設のニーズに最適と考えられる3つのソリューションパス(短期、暫定、長期)を定義している。そして、これらのモデルに対するニーズを満たすだけでなく、連邦におけるデータセンター統合イニチアチブ(Federal Data Center Consolidation Initiative:FDCCI)やグリーン化の取り組みにも準拠できるソリューションを擁して情報提供依頼(RFI)に応じるようにベンダーに依頼している。
GSFCが取り組みたいと考えている基本戦略は以下のとおりだ。
- 短期的、暫定的対策として、データセンター改修のための、投資対効果(ROI)が高い技術とソリューション。
- 2つの明確な使用例の基準を満たす、ROIの高いスタンドアロンのコンテナ型データセンターソリューション。
- 同様にROIの高いモジュール式のコンテナ型データセンターソリューション。長期にわたる戦略的データセンター計画を確立することが目的。
要するに、これら3つの戦略は、ほとんどのデータセンター事業者が迫られている選択を正確に反映している。しかし、GSFCはこれを行う方法の決定をベンダー任せにするつもりはなく、それぞれのデータシナリオに期待することについて、非常に具体的な指針を提示した。シナリオについての詳細な検討内容は、こちらで公開されている。
知識のある人にはわかるはずだが、シナリオごとに固有の具体的な要件があるものの、各シナリオが効果的に連動して、既存インフラストラクチャの改善から始まり既存データセンターのモジュール式コンテナ型データセンターへの置き換えへと発展する成長パスを定義する必要がある。主に求められているのは、それぞれのシナリオを個別に解決するソリューションと、現実的な評価基準やケーススタディの関連資料だ。しかし、NASAが今回の情報要請で求めているものの根底にあるのは、ライフサイクルプロセス全体を網羅する組織化されたアプローチのようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。