モバイルデバイス管理(MDM)ソリューションを利用してデバイスとコンテンツを管理しているIT部門向けに、さまざまな新ツールが追加されており、IT部門はドキュメント(さらにアプリと設定も)をプッシュ配信できるようになった。コンテンツへのアクセス権を無効にしたり、遠隔操作でデバイスからコンテンツを完全に削除したりすることも可能だ。さらに、新しいデータ管理およびコンテンツフィルタリング機能を利用すれば、管理者はiOS 8デバイスで閲覧可能なファイルの種類を決定することができる。指定したファイルを開くのに使うアプリケーションまで設定することが可能だ。これらすべては、アップグレードされたMDM機能のサポートと整合性がとれており、IT管理者がリモートからデバイス情報を設定するのに役立つ。また、エンドユーザーがデバイスの制限を解除したり、独自の制限を設けたりするのを防ぐこともできる。
9. Wi-Fi通話
これは要望の多い機能だが、これまでiOSデバイスではサポートされていなかった。Wi-Fi通話機能はほかのセルラー方式のデバイスでは何年も前から提供されていたが、米国では、多くのデバイスは同機能をサポートしておらず、それは(本稿執筆時点でT-Mobileを除く)すべての通信事業者も同様だ。しかし、iOS 8の公開によって、「iPhone 4」以降のすべてのiPhoneでこの機能が利用可能になる。これは、頻繁に出張する人のほか、建物に補強材を使用している企業にとっても朗報だ。なぜなら、補強材は携帯電話の電波を遮断してしまうことがあるからだ。今はWi-Fiアクセスポイントがあらゆるところにあるので、ユーザーは携帯電話電波塔の圏内に入るまで、Wi-Fi通話機能を利用して通話状態を何とか維持できるかもしれない。
10. アプリ拡張とドキュメント共有
iOS 7でアプリ拡張とドキュメント共有機能が追加されてから、複数のアプリケーションで扱うドキュメントを複数コピーする必要性は弱まった。カメラアプリで撮影した写真を「Diptic」で編集する場合を考えてみてほしい。編集が完了したファイルはInstagramで公開する。このとき、ユーザーはそれぞれのアプリを開いて何度も切り替えたり、ファイルのコピーを複数作成したりする代わりに、そのファイルを共有してカメラからDipticに拡張するだけでいい。そのファイルは、DipticとInstagramの間でも共有される。iOS 8は、あらゆるアプリについて複数のアプリ間でデータを共有できるようにするため、アプリ拡張とドキュメント共有をすべての開発者に開放している。そのため、iOS 8では、ユーザーがドキュメントを開いて編集するときには、より幅広い選択肢の中から好きなアプリを選ぶことができる。
注意:上記の機能レビュー記事はすべて「iOS 8 beta 4」開発者プレビュー版に基づいて書かれていることに留意されたい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。