2014年の初めに、気候変動に関する驚くべきレポートが新たに公開された。このレポートは特定の日付や、具体的な未来予測に触れているわけではないが、今や無視できなくなりつつある気候変動が引き起こしかねない苦い結末を描き出している。
その中には紛争や内戦、極度の貧困、一部開発途上国でのGDPの数パーセントの下落、集団絶滅、定期的で激しい自然災害が含まれる。
このレポートは、国連関係機関である気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によって作成されたもの。IPCCは気候変動による影響を頻繁にまとめている。2013年は2003年と並んで、史上4番目に地球の気温が高い年になった。さらに、トップ10の年はすべて1998年以降となっている。
自動車から工場まで、様々な技術が気候変動の原因になっている。しかし、テクノロジを効果的に用いれば未来を変えることもできる。この記事では、気候変動と戦うために人間が用いている10のテクノロジを紹介する。
1.ビッグデータ
ビッグデータは、気候変動が引き起こす結果を認知させるには大きな意味がある。国連は、この問題にビッグデータを用いる取り組みを競う国際的なコンペティション、「Big Data Climate Challenge」を発表した。このコンペティションでは、気候変動パターンの経済的影響を示す、最新の研究プロジェクトを求めている。このコンテストは9月に予定されている国連気候サミットの一部だ。
2.モバイルアプリ
日常的に本当に何かを変えていくようなアプリを見つけるには少し手間が必要だが、そういうアプリは確かに存在している。自分が生み出しているカーボンフットプリント(温室効果ガスの排出量)やゴミを監視するのに役立つアプリをいくつか紹介しよう。
- 「Oroeco」は、ユーザーが購入したり、食べたり、行ったりすることすべてのカーボンフットプリントの値を算出して追跡し、それを知人と比べるアプリだ。
- 「PaperKarma」は紙ごみを減らすのに役立つ。無駄なダイレクトメールを撮影し、その写真をこのアプリを通じて送れば、PaperKarmaがその郵便を判別して、二度と送られないようにしてくれる。
- 「GiveO2」は、旅行中に発生するカーボンフットプリントを追跡する。新たに旅行に出発するときにこのアプリをオンにしておけば、自動的に自分の二酸化炭素排出量を計算してくれる。そして最後に、支援する持続可能なプロジェクトを選ぶことで、その炭素排出量を「埋め合わせる」ことができる。
3.ハッカソン
ハッカソンは強力なツールであり、だんだんメジャーになってきている。企業や組織、政府なども、ハッカソンを利用して新鮮なアイデアを生み出している。ジャーナリスト、科学者、技術者、そして持続可能性に関心を持つ人々を集めて環境問題に対するソリューション作りをアウトソースすることで、新たな環境主義の波が生まれている。米国のホワイトハウスも、独自にグリーンハッカソンを主催している。