IBM版アプリストア「Cloud mareketplace」、日本でも展開--IaaSからSaaSまで提供

齋藤公二 (インサイト) 2014年09月11日 17時17分

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 日本IBMは9月10日、IBMが提供するクラウドサービスを購入、利用申請できるウェブサイト「IBMクラウド・マーケットプレイス」を開始した。4月から英語で提供してきた「IBM Cloud mareketplace」の日本語対応版で、IaaS、PaaS、SaaSの各サービスをワンストップで提供できるようにした。

 執行役員でGTS事業本部クラウド事業統括担当の小池裕幸氏は、クラウド・マーケットプレイスの特徴について「IBMのさまざまな事業部とパートナーのソリューションを品揃えした。カタログから購入、契約までをワンストップで提供できる。ウェブで完結するセルフサービス型の購入のほか、IBMのコンシェルジュによるサービスの案内、購入の相談も可能。サイトのナビゲーションは、役割別、事業分野別、利用アプリケーション別で、直感的で高度なユーザーエクスペリエンスを提供した」とアピールした。

小池裕幸氏
日本IBM 執行役員 GTS事業本部 クラウド事業統括担当 小池裕幸氏

 クラウド・マーケットプレイスのサイトは開設時点で、米サイトで提供している290サービスのうちの127サービスを揃えた。サービスは大きく、「ビジネス・アプリ(SaaS)」「開発プラットフォーム(PaaS)」「インフラストラクチャー(IaaS)」に分かれており、BlueMixやSoftLayerなどと連携して、サービスを検索、試用しやすいようなつくりになっている。

 SaaSでは、マーケティング用モバイルメッセージングの「IBM Mobile Web Push」、ビジネスプロセスコラボーレーションの「IBM Blueworks Live」、ソーシャルビジネスコラボレーションの「IBM SmartCloud Engage」など、40のアプリケーションが利用できる状態だ。

 たとえば、Mobile Web Pushを選び、条件として「月別新規訪問者」「請求頻度(前払いか月払いか)」「コミットメント期間(3カ月か12カ月か)」などを決めると、サービスの価格が「¥14,140 月あたり」などと表示される。そのまま「カートに追加」すると、ウェブサイト上で決済ができる。

 PaaSの場合は、プラットフォームサービスとして「ビックデータ」「データ管理」「DevOps」「インテグレーション」「モバイル」などのいくつかのカテゴリに分けられている。たとえば、ビッグデータの中の「Analytics for Hadoop」を選ぶと、IBMのPaaSである「Bluemix」に移動する。そこで、Bluemixで稼働しているアプリやサービス名を選択して、サービスを作成すると、Bluemix上でAnalytics for Hadoopが利用できる状態になる。

 「パターン」というカテゴリでは、IBMがプライベートクラウド向けに提供している垂直統合型システム製品「PureApplication System」のシステム構成例であるパターンを提供している。たとえば、ビジネスインテリジェンス(BI)ツール「Cognos Business Intelligence」向けの「Business Intelligence pattern」、ビジネスプロセス管理(BPM)ツール「Business Process Manager」向けの「IBM Business Process Manager Application Pattern」などがある。

 現時点で日本語版では、PureApplication Systemの紹介ページに移動するだけだが、米国サイトでは、直接購入したり試用版をオーダーしたりできる。直接ダウンロードできるパターンとして「IBM SmartCloud Orchestratorで管理できるWindows環境のMicrosoft Dynamics CRM」「VMware仮想マシン上のLinuxでOracle Database 11g」なども配布している。

 IaaSの場合は、「セルフ・サービス型」と「マネージド型のインフラ」に分かれる。セルフ・サービス型は、IaaSのSoftLayerから提供されており、「仮想サーバー」「専有型ベアメタル・サーバー」「コンテンツ・デリバリー・ネットワーク」「ロードバランサー」などがある。それぞれを選択すると、SoftLayerの各サービスのページに移動する。マネージド型のインフラは、IBMのマネージドクラウドサービス「IBM Cloud Managed Services」の紹介ページに移動する。

 小池氏は、クラウドビジネスの最新動向についても説明した。SoftLayerについては、順調にデータセンターを拡充しており、時期は未発表ながら国内データセンターも開設予定となっている。国内のSoftLayerビジネスパートナーは120社に増加したという。

 Bluemixでは、押印などの契約を伴うサブスクリプションプランに加えて、日本のクレジットカード決済に対応したことで、より迅速にサービス開発ができるようになったとした。

 業界業務特化型として「クラウド・ビジネス・ソリューションズ」の提供も開始した。IBMクラウド上で、IaaSコンポーネント、ソフトウェア製品、グローバル・ビジネス・サービス事業のアセットなどを1つの契約で提供するもので、料金体系や顧客要件も柔軟に対応できるという。代表的なものとしては、予知保全などの「Predictive Asset Optimization(PAO)」、顧客分析の「next best action(nba)」、不正対策の「Fraud and Abuse Management System(FAMS)」がある。

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