IDC Japanは10月6日、国内タブレット端末の2014年第2四半期（4～6月）の出荷台数を発表した。それによると、2014年第2四半期の国内タブレット端末（eReaderを除く）の出荷台数は前年同期比19.3％増の197万台となり、四半期ベースでは前四半期に引き続き2桁のプラス成長を記録している。
個人向けタブレットの出荷台数は前年同期比14.3％増の155万台、法人向けタブレットも同41.8％増の42万台と、好調な出荷実績となった。プラス成長の主要因としては、NTTドコモ向け4G回線付きアンドロイド端末の出荷台数が大幅に増加したこと、また、WindowsとiOS搭載の法人向けタブレット需要が堅調に推移したことが挙げられている。
出典: IDC Japan, 10/2014
ベンダー別出荷台数シェアをみると「iPad Air」を中心として堅調な出荷を続けるアップルが39.4％を獲得して1位を堅持。6月にNTTドコモがiPadシリーズの販売を開始したこともプラス要因として挙げられる。第2位には、LTE回線付き「ARROWSシリーズ」を積極的に出荷した富士通が12.1％のシェアを獲得し、前四半期から順位を2つ上げてランクインした。第3位には、「Xperiaシリーズ」の出荷台数を大幅に伸ばしたソニーがシェア11.1％を獲得してトップ3入りを果たした。また、エイスース（シェア10.8％）に続きシャープ（シェア10.1％）が第5位となり、国内ベンダー3社がトップ5入りした。
今後の見通しに関して、同社PC，携帯端末＆クライアントソリューションシニアマーケットアナリストの木村融人氏は以下のように分析している。
「個人向け市場でWi-Fi搭載の低価格帯アンドロイ搭載タブレットの需要が伸び悩んでおり、また将来的にも5.5インチ以上の大型パネルを搭載したスマートフォン（ファブレット端末）との競合から、タブレットの出荷台数が減少する可能性がある」
- 2014年第2四半期の国内タブレット端末出荷台数は前年同期比19.3％増の197万台
- LTE搭載Androidタブレットの急伸と堅調な法人向け需要が、市場全体の出荷台数を押し上げ
- ベンダー別シェア第1位は、アップルで変わらず。富士通、ソニー、シャープの国内ベンダー3社がトップ5入り
