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記事集:クラウドのネットワーク監視

シスコ、クラウドを結ぶ「Intercloud」展開--“ACI”でsmart-FOAに出資

大川淳

2014-10-08 12:54

 シスコシステムズが2015年度の事業戦略を発表した。“モノのインターネット(Internet of Things:IoT)”の発想を具現化、発展させる戦略の一環として“FOA”関連事業を主力とするsmart-FOAに出資することを明らかにした。

 2015年度の戦略としてシスコは、顧客とパートナーに革新的なビジネスバリューを提供する「Customer Partnerships」、シスコの特性を生かし、日本の変革に貢献することを図る「Country Transformation」、社員の能力を最大化する働き甲斐のある職場作りを志向する「Cisco Family」の3点を掲げた。

 「Customer Partnerships」では、「データセンターにおける卓越したリーダーシップ」「クラウドコンピューティング事業拡大」「次世代サービスプロバイダーインフラ構築を主導」「業種横断的ソリューションの開発と横展開」「統合ソフトウェア提供による価値創造」の5つの戦略を示す。

 同社代表執行役員社長の平井康文氏は「ACI(Application Centric Infrastructure)が今後の重要なカギとなる」と話す。ACIは、アプリケーションを主体として、ハードやソフトからネットワークに至るIT資源を統括するという発想で“Software-Defined Networking(SDN)”を捉えたものといえる。

 同社は、ACIの活用事例のひとつとして“Data Center as a Service(DCaaS)”を挙げる。データセンターそのものを企業が独自で保有することなく、サービスとして、サポートまでを含めシスコが用意して供給する形式だ。経営環境変化への即時対応、ITリソース最適化、総所有コスト(TCO)削減、セキュリティ強化、戦略的分野へのIT投資充当――などが利点であるという。平井氏は「ACIは、シスコが独自で推進していくのではなく、エコシステムの拡大が要点」とする。

 「Cisco Intercloud」も進めていく。Intercloudは、パブリックやプライベートなど多様なクラウドを相互接続し、世界規模のネットワークを構築することで、今後さらに増大するとみられる“Internet of Everything(IoE)”への需要に応えるため、セキュリティを高度化させた、グローバル分散型のクラウドプラットフォームの実現を念頭に置いた施策の一つであり、いわば「クラウドのクラウド」(平井氏)との位置付けだ。

 同社は、世界規模での展開を目指す観点から国際的なパートナーシップの構築に努めており、Deutsche Telekom(DT)やBritish Telecom(BT)、NTTデータ、Equinixなど30社以上が新たにIntercloudのサポートに加わった。「シスコは、世界のクラウドをつなぐ橋渡しの役割を果たしたい。グローバルなサービスでは先進的な顧客の声を製品企画に反映させていきたい」(平井氏)

 Intercloudでは、同社が推進している複数のクラウドサービスを統合化し、単一のクラウドとして位置付け、さまざまなソフトウェアを投入。「ワークロードのモビリティを高めていく」意向だ。また、オープンな仕様でハイパーバイザにとらわれないというクラウド相互技術である「Cisco Intercloud Fabric」も発表した。BTはIntercloud Fabricを活用して、マネージドサービスを含めたハイブリッドクラウドを開発するという。

 Country Transformationは、シスコの特性を活かして日本を変革することへの貢献が目標であるとしている。ここでは、「IoEによる新市場開拓」「2020エキサイトメント」「コラボレーションの進化によるワークスタイル革新」「すべてのソリューションを通じた強固なセキュリティの実現」「シスコのテクノロジ・社員の専門性を生かした社会貢献」の5項目が挙げられた。

 シスコシステムズは今回、smart-FOAに出資すると発表した。smart-FOAの得意とするFOA(Flow Oriented Approach)は、現場のイベントデータと、その背景への観点を転換し、設備などの生産情報や稼働情報を小さな情報の集合体として捕捉し、そこに説明用データを付加し、事業に参画している要員が即時、容易に共有することを可能とする仕組みと説明する。

 シスコでは、IoEを支える要素として“フォグコンピューティング”を提唱している。クラウドは、データセンターがすべてを集中管理するが、これとは異なり、必要な時だけ機能が提供され、不要時は“消える”フォグ(霧)のようなコンピューティングを意味する。シスコでは、FOAをフォグコンピューティングに適合した技術だとみている。シスコは2015年を「Advance Japan」として、従来練磨してきた技術的な蓄積を活かし、理念を実行に移す年と考えており、IoEでの活動を積極化する。

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