Microsoftは米国時間12月3日、「BizTalk Integration Summit」としてレドモンドの本社キャンパスで開催中の「Integrate 2014」で、「Azure BizTalk Microservices」について詳細を語った。
同イベントに参加したCoditのSam Vanhoutte氏は、イベント初日に関するブログ投稿の中で、Azure BizTalk Microservicesという新たなプラットフォームサービスによって、「Microsoft Azure」の顧客はきめ細かいマイクロサービスを用いて複合アプリケーションを構築できるようになると説明している。なお同氏は、Coditの最高技術責任者(CTO)兼プロダクトマネージャーであり、MicrosoftのIntegration MVPでもある。
Vanhoutte氏の説明によると、BizTalkサービスのチームが同プラットフォームを構築することになるという。そして「BizTalkチームとインテグレーションパートナーが提供するさまざまなマイクロサービスを活用」することで、同プラットフォーム上にBizTalkの新たなワークフロー機能が構築される。
BizTalkはMicrosoftのインテグレーションサーバであり、同社によると1万2000の顧客に対するインストール実績があるという。このサーバには、顧客の組織内外にあるシステムとの接続を可能にする25個以上のアダブタが用意されている。なお、Azure上でホストされるBizTalkは「BizTalk Services」と呼ばれている。
またVanhoutte氏によると、新たなAzure BizTalk MicroservicesプラットフォームはMicrosoftの「Azure Pack」を通じて利用可能となり、顧客はこれを利用することで「好きなクラウド上で」でサービスを稼働できるようになるという。同イベントに参加した@phidiax氏によると、Azure BizTalk Microservicesのプラットフォームプレビューは2015年第1四半期にリリースされる予定だという。
Vanhoutte氏はブログに「Azure BizTalk Microservicesはすべて、(Azureウェブサイトとよく似た)スケーラビリティのある独自のコンテナ内で実行されることになり、コミュニケーションエンジンは軽量HTTPのアプローチに従っているようだ」と記している。
Microsoftのクラウド&エンタープライズ部門担当CTOであるMark Russinovich氏が、10月に開催された「Tech Ed Europe」で筆者に語ったように、マイクロサービスはAzureの将来に向けた鍵となる。Russinovich氏によると、MicrosoftはAzureをよりマイクロサービス指向のPaaSにする計画だという。
こうしたマイクロサービスのサポートを可能にするのは、チーム内で「Windowsファブリック」と呼ばれているレイヤだ(Windowsファブリックは「Azureファブリックコントローラ」のような、Azureのパーツをなしている、「Windows Server」のカーネルに相当するものと同じではなく、Microsoftのクラウドに特化したものとなっている)。Windowsファブリックは分散化されたかたちで動作し、さまざまなパーツがAPIを通じて互いにやり取りするようになっているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。