サイボウズは12月18日、「育児をしながら働く女性」をテーマにした調査の結果を発表した。働き方未来予測プロジェクト「サイボウズ未来想研」の一環として育児をしながら働く女性250人と係長職以上のマネジメント層の男性250人を対象に調査した。
「育児をしながら働く女性」には自身の体験をもとに回答を「マネジメント層の男性」には育児をしながら働く女性の現状について自身が思うことを、それぞれ回答してもらった。
育児をしながら仕事を行う上での課題(サイボウズ提供)
「育児をしながら働く理由」についての回答(上図)をみると、上位2つは一致したものの3位に顕著な食い違いがみられ、育児をしながら働く女性では「自由なお金がほしいから」、マネジメント層の男性では「仕事にやりがいを感じているから」となっている。
現在の職場環境について取り組んでほしいと思うこと(サイボウズ提供)
「育児をしながら仕事を行う上で課題に感じていること」への回答は、育児をしながら働く女性では「子どもと過ごす時間が短い」が46.0%で最多となった。この項目を回答したマネジメント層の男性は24.4%のみで、20ポイント以上の差がついている。
「子供に十分な教育機会を提供できていない」についても、育児をしながら働く女性がマネジメント層の男性よりも15.6ポイント高い結果だった。逆にマネジメント層の男性が最も多く回答した項目は「上司や同僚など職場での理解不足」であり、育児をしながら働く女性について理解できていない部分があるという自覚は、多くのマネジメント層男性が持っていることが伺える。以下は「こういう制度や環境があれば両立しやすい」への自由回答の抜粋。
- 【育児をしながら働く女性】
- 自宅での仕事(41歳女性)
- 病児保育や延長保育が充実していること(37歳女性)
- どうしてもというときは、子供を職場に連れて来られる環境。保育料の負担軽減。共働きの収入でみられると、どうしても保育料が高額になり、給料がだいぶとられてしまう(36歳女性)
- 病児保育が充実するともっと仕事がしやすくなると思う(39歳女性)
- 自宅で出来る仕事や半日仕事等などが多数あればと思う(41歳女性)
- 中抜けができる制度(44歳女性)
- 企業によって異なるが、出産や育児に関する企業の理解が浸透しないと、せっかくの制度があっても利用できなかったり利用しづらいなどの問題が発生するので、介護も含めて企業の研修会などを積極的に実施するべきと考える。 自分については、幸い会社での理解や制度があるため、特に問題は感じていない(46歳女性)
- 【マネジメント層の男性】
- 会社の中にまたは会社指定の育児施設(63歳男性)
- 在宅で仕事をする(65歳男性)
- 急な病気の時に面倒を見られる人がいない家族に代わって見てもらえる信頼できる施設が必要。お互いに子供を世話できる職場環境が必要(55歳男性)
- 在宅勤務を可能にする。パソコンを使えば家でも仕事は可能。その環境を会社が整える必要がある(52歳男性)
- 3年間位の長期育休、男性社員の育休制度(46歳男性)
- 社内(職場近く)の託児所(47歳男性)