ワインをどう表現するのか
晴れてワイン道に入門した「デキメン(デキるメンズ)」予備軍の貴方。
シャンパーニュの泡立ち
「よし、これからワインを勉強するぞ!」と意気込む皆さまにちょっと一言。ワインは机上で「勉強」するべからず、まずは飲んで覚えるべし。お好みのワインに出会ったら、ラベルの写真を撮ってみる、葡萄品種を調べてみる、感想をメモに書き留めてみる。そのちょっとしたひと手間の積み重ねで、知識は徐々についてくるものです。
今回のテーマは、ワインの表現方法。ワインを飲み始めると、まずブチ当たる最初の壁が、ワインを飲んだ時にどうコメントするか。
「美味しいですね」だけでもイイけど、もう少し気の利いた事を言って「おっ、デキるやつ!」と思われたい。でも、自分だけとんちんかんなコメントをしてしまったら、恥ずかしい……。長年のワイン通ですら、テイスティングの際には、周りの顔色を見る場合があるのではないでしょうか。
テイスティングのキホンは大きく3つ、色(外観)・香り・味わい。
1.色の確認
いきなりグイッと飲むのもいいけど、そこは「wait」。まずは色を見るところから。男性はご自分のYシャツの袖、もしくは白いナプキンを背景にして見ると、それだけでワイン上級者っぽく見えるから、あら不思議。泡の有無、色の濃淡、色調(赤ワインなら紫がかっているか、褐色に近いかなど)などを見ます。
にごりや異物がないかチェックするのもポイント。最近では無濾過のワインも多いので、にごっている=異常というわけでは必ずしもありません。傾けていたグラスをゆっくり起こすと、ワインの液体がグラスの内側を「ツツー」と流れますが、この液体の落ちる速度が遅ければ粘性が強い=アルコール度数が高い・ミッチリ凝縮感のあるワインとわかります。外観からは、意外とたくさんの情報を得られるんです。
2.香り
色を見た後は、香りのチェック。グラスに鼻を近づけ、まずは香りの第一印象を探っていきます。真剣になるあまり鼻をグラスに突っ込みすぎて、ワインが鼻の穴に入らないように。「チャラリー、鼻からワイン?」なんて、格好ワルい!
グラスを軽くまわして(スワリングといいます)空気に触れさせると、香りの印象がどんどん変わるので、その変化も楽しみましょう。また、不快な異臭がしないかも重要です。「ん?何かヘンだな」と思ったら、臆せず口に出すべし。
香りの表現には色々あって、植物、果実、花などに例えることが多いですが、「猫の尿」「濡れた犬」「なめし皮」「麝香」「ヨード」「タール」「石油」「腐葉土」など「え?っ!葡萄からなぜそんな香りが?!」と思えるような表現もあるのが面白いところ。高級食材トリュフの香りなんて言ったら、官能的な熟成古酒の赤ワインに使う最上級の表現です。
熟成古酒のサーヴィス