データ・アプリケーション(DAL)は3月26日、データ変換ツールの新版「RACCOON V.1.3」の販売を開始した。税別価格は前版と同じくStandard Editionが300万円。
RACCOONは、異なるシステム間のデータ連携、システムの移行や刷新でのデータ移行に必要なフォーマット変換、文字コード変換、データ加工といった作業をプログラミングせずにドラッグ&ドロップでのマッピングだけで実現するという。

RACCOONによるデータ移行イメージ(DAL提供)

ドラッグ&ドロップと自動マッピング(DAL提供)
新版では、自動マッピング機能を強化するとともに、サポートするデータベースやフォーマットを増やした。Amazon EC2とMicrosoft Azureといったクラウド環境での稼働も確認した。システムのクラウド環境への移行の活発化などからデータ移行のニーズが非常に高いことを受け、データ移行期間だけ利用するなど期間を限定してソフトウェアが利用可能なタームライセンスを新たに導入した。主な新機能は以下の通り。
- 自動マッピング機能強化(データ構造で自動マッピングが可能に)
- 常駐化機能追加(高速化対策)
- 入出力件数のログ出力機能追加
- Oracle Java 8サポート(実行環境)
- SQL Server 2014サポート
- ExcelフォーマットInput機能強化(列方向の繰り返し)、ExcelフォーマットOutput機能追加
- 可変長フォーマットサポート
- UNISYS漢字(LETS-J)サポート
- DBのUnicode文字列データ型(NCHAR、NVARCHAR、NTEXT、NVARCHAR2)サポート
2016年3月末までトライアルキャンペーンとして税別価格200万円で販売する。新版から新たに追加されたタームライセンスは、最低利用期間3カ月で税別月額12万5000円。クラウド環境へのシステム移行時や新システム導入時のデータ移行などの用途も含めて、初年度50システムの販売を目指す。
RACCOONは、ドラッグ&ドロップで直観的に操作できる開発クライアント「RACCOON Developer Studio」でデータの入出力を定義し、データフォーマットを定義、データ項目同士のマッピングなどを担い、変換エンジン「RACCOON Transfer Engine」がフォーマット変換、文字コード変換などのデータ変換、ジョインやソート、グルーピングなどのデータ加工を高速処理する。
新しい統合基幹業務システムを導入した場合など、新システムに泡WS得て旧システムのデータを移行する必要があり、従来は多くの場合、手組みで開発していた。旧システムの設計書の整備が不十分、旧システムを熟知したシステムエンジニア(SE)要員がいない、新旧両方のシステムを把握しているスキルの高いSEをデータ移行作業の要員として確保できないなどの問題があった。
RACCOONを使用すれば、上級SEがデータ移行の概要を設計し、若手SEがマッピングを開発し、旧システムの仕様が曖昧な場合も移行リハーサル結果をエンドユーザー立ち合いで確認して、間違いがあれば簡単にマッピング修正するなどが可能としている。