NECは、経営スピードの向上、効率化を目指し、自社基幹システムのプラットフォームを全面刷新すると今月初旬に発表した。2016年度中に完了する予定。完了後は、システム運用コストの25%が削減する。
刷新するプラットフォームは、自社グループの販売・経理・購買業務を支えるもの。インメモリプラットフォーム「SAP HANA」を採用するほか、エンタープライズサーバ「NX7700xシリーズ」をはじめとする自社製品を活用して仮想環境を構築する。また、NECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」が保有する統合デリバリ管理基盤や運用ノウハウなども活用する。
HANAは、SAPの次世代ビジネススイート「SAP S/4HANA」適用の第一ステップとして採用する。これにより、受注・売上計上や入金引当などオンライン業務処理の高速化を図ると同時に、基幹システムに蓄積される数億件以上の業績、見込、収支などの情報といった経営データをリアルタイム処理・分析し、経営判断・業務判断のスピードアップを実現する。
自社製品では、エンタープライズサーバ「NX7700xシリーズ」やストレージ「iStorage M5000」、高可用性クラスタリングソフトウェア「CLUSTERPRO X」、SDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」などを活用する。VMware製品で仮想環境を構築、運用することで、基幹業務の安定運用と物理サーバ台数の70%削減を両立する。