――Dellのエンタープライズソリューションズはエンタープライズベンダーを標榜するDellにとって重要となる。DSSはどのようにエンタープライズソリューションズ事業を支援できるのか。
DSSは1年未満で100社という実績、それにDCSで確立した市場のリーダーという2点から、成功すると確信している。このポジションを活用でき、競争優位に立てるだろう。
サーバ市場では、DellのPowerEdgeは現在アジア地区でトップ、世界ベースでは2位だ。欧州でのシェアは過去最高に達しており、1年後にはナンバーワンをとると予想している。このようにメインストリームでは成功を収めており、カスタム分野でもDellのシェアは高い。そしてDSSのセミカスタムは市場初となる。
エンタープライズソリューションズは、収益性という点からみてもDellにとって大きな分野となっている。DellはPCベンダーと思っている人もいるが、いまやPCだけでは語れない。過去10年、企業買収に200億ドルを費やしてエンタープライズベンダーになるべくポートフォリオを拡充してきた。10~15年前とは大きく異なる。
そして2年前の株式非公開化により、これらを土台に戦略を実行に移している。顧客のニーズを満たすものを提供できる体制が整っており、必要に応じてMicrosoft、SAP、Red Hatなどのパートナーの技術を組み合わせることもできる。( 10月12日にEMC買収で合意したと発表した。)われわれはエンドツーエンドのソリューションベンダーに向けて大きく進化している。
――日本市場でのDSSのチャンスをどう見ている? 日本市場ではチャネルが重要となる。
数週間かけて顧客やパートナーと話をした。ウェブ企業、サービス事業者、リサーチなどにチャンスがあるとみている。
現在、DSSで話が進んでいる企業があり、ここではDellが直接提供する。このようにDellが直接提供することもあれば、パートナー経由での提供も可能だ。日本ではシステムインテグレーターが強いので、SIパートナーとも話をしているところだ。
DSSの提供で正式な提携を発表しているわけではないが、おそらく、システムインテグレーターの中でもハイパースケールのウェブ企業を顧客に持つところが最初の提携企業となるのではないか。