Salesforce.comは米国時間11月12日、同社のオールインワン型の顧客サービスアプリである「Desk.com」と、データサイエンスを活用して、電子メールなどの情報からトレンドや商談の可能性を見いだすサービス「SalesforceIQ」の新たな統合を発表した。これによって中小企業のニーズに応えていくことが狙いだ。
同社によると、中小企業ユーザーはDesk.com上に保存されている顧客サービスデータをSalesforceIQに直接流し込み、SalesforceIQのデータサイエンス技術を用いることで、顧客との関係や顧客の行動に関する優れた洞察や予測が可能になるという。
SalesforceIQは、同社が9月にサンフランシスコで開催した年次イベント「Dreamforce 2015」で発表された製品であり、2014年に3億9000万ドルで買収した、ビッグデータと機械学習を手がける新興企業RelateIQのテクノロジを活用したものだ。
SalesforceIQは営業チームやカスタマーサービス担当者と、顧客との間でやりとりされる生のデータを自動的に取得し、1カ所に格納し、組織化したうえで、それを分析してパターンを洗い出す、すなわちSalesforce.comの言う「Relationship Intelligence」を実現するサービスだ。
Desk.comは顧客サービスおよび問い合わせ(チケット)管理ソフトウェアとして2012年に発表され、数カ月前には「Business Plus」という、新興企業や中小企業のサービス担当マネージャーや、サービス担当者向けのサービスが追加されている。
Desk.comは、2014年秋にさまざまな顧客サポートツールをサービスクラウドに統合したいと考えている中小企業向けのワンストップショップのサービスを開始し、中小企業へのリーチを広げ始めている。
SalesforceIQとDesk.comを統合したサービスは12日から利用可能となっており、サブスクリプション形式のサービスである「Desk.com Pro」プランおよび「Desk.com Business Plus」プラン、そして「SalesforceIQ for Small Business」の「Growth」プランおよび「Business」プランに含まれることになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。