共有の物理サーバ上にある仮想マシンでは不十分だという顧客向けに、Amazon Web Services(AWS)は専用の物理サーバのレンタルを開始する。
AWSが発表した最新サービス「EC2 Dedicated Host」は、特定のリージョンにある「実際の物理サーバ」を割り当てて、顧客はその上で1台以上のEC2インスタンスを動かすことができるというものだ。
EC2 Dedicated Hostは、既存のITインフラをパブリッククラウドに移行させたいが、継続中のソフトウェアライセンスがあるというエンタープライズをターゲットとする。「Windows Server」「Windows SQL Server」「Oracle Database」「SUSE Linux Enterprise Server」などのソフトウェアライセンスの中には、一定数のソケットや物理コアに結びついているものが多い。
そのような事情から、AWSは新サービスが自社のライセンスを持ち込みたいという顧客に訴求できると考えている。顧客は継続して自社のライセンスを管理し、Amazon Linux価格に基づきEC2インスタンスと同等の対価を払う。
ローンチ時はオンデマンドの価格のみが発表されている。顧客は汎用のm4とm3、コンピューティング最適化のc4とc3、GPU最適化のg2、メモリ最適化のr2、ストレージ最適化のi2とd2の各インスタンスが利用できる。米国東リージョンでは、1時間あたりの料金が1.848ドル~7.502ドルとなっている。
価格はAWSの仮想マシンと比較すると高いが、最大70%の割引があるリザーブドの価格をまもなく発表する予定であるという。
ユーザーはリージョンを選択する必要がある。現時点では、米国東(ヴァージニア北部)、米国西(オレゴン)、米国西(北カリフォルニア)、欧州(アイルランド)、欧州(独フランクフルト)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(シドニー)、南米(ブラジル)から選択できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。