Microsoftは米国時間12月9日、マイクロソフト認定ソリューションアソシエイト(MCSA:Microsoft Certified Solutions Associate)の一環として、「MCSA Linux on Azure」の認定を開始した。この認定は、The Linux Foundationの支援を受けて実現したものだ。
Microsoftのクラウドプラットフォームである「Microsoft Azure」の最高技術責任者(CTO)Mark Russinovich氏は最近、「Linuxをサポートしなければ、われわれには『Windows』しか選択肢がなくなってしまうが、それが現実的でないのは明らかだ」と述べるとともに、「2014年秋の時点でAzure上のインスタンスの5つに1つはLinuxだった。そして約1年後の今は4つに1つがLinuxとなっている」と述べた。つまり、Microsoftが同社のクラウド上でLinuxのサポートに注力するというのは、理にかなっているというわけだ。
この認定を取得するには、Microsoftの認定試験「70-533」(「Microsoft Azureインフラストラクチャソリューションの実装」)と「Linux Foundation認定システム管理者(LFCS)試験」の双方に合格している必要があり、認定自体はMicrosoftによって発行される。なお、これら2つの試験に合格するには、Linuxの管理者スキルと、Microsoft Azureの実装スキルの双方が必要となる。
MicrosoftのチーフエバンジェリストであるSteven Guggenheimer氏は声明で、「The Linux Foundationはオープンソースのエコシステムにおける利害関係者の利益を代弁する指導的立場にある組織だ。このことと、プロフェッショナル向けの、ディストリビューションに縛られない、パフォーマンスに基づいた認定に対するコミットメントの実績を考え合わせると、Azure上のLinux認定を実施するためのパートナーとして同組織を選択するのは当然だと言える」と述べている。
Microsoftは現時点で、Azure上で8種類のLinuxディストリビューションをサポートしている。「Canonical Ubuntu」「CentOS」「CoreOS」「Oracle Linux」「SUSE Linux Enterprise」「openSUSE」のほか、「Debian GNU/Linux」「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」もサポート対象に追加されている。Azureユーザーは、Microsoftによってサポート、すなわち保証されているディストリビューションや、あらかじめパッケージ化されて「Azure Marketplace」上で提供されているLinuxディストリビューションを利用できるほか、自らが使用しているLinuxディストリビューションもコマンドライン経由でプロビジョニングすることができる。
The Linux FoundationのエグゼクティブディレクターであるJim Zemlin氏は声明で、「今日のIT環境では、かつてないほどプロフェッショナルからの支援が必要とされている。こうした状況に対応しようとするプロフェッショナルらは、1歩先んじるためにプロフェッショナルとしての認定に関心の目を向けている」と述べるとともに、「Microsoftが発行する認定にLFCS試験を組み入れることで、プロフェッショナルは他者との差別化が可能になるとともに、今の時代で最も興味深いテクノロジに取り組む機会を手にできるようになる」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。