Microsoftのコーポレートバイスプレジデントとしてクラウドストレージ「Microsoft OneDrive」と、ブラウザベースのコラボレーション環境「Microsoft SharePoint」を統括するJeff Teper氏が、これら2製品の次なる一手について語ってくれた。
かつてSharePointチームを統括していたTeper氏は、コーポレート戦略を手がけるチームを担当した後、2015年の夏にSharePointと「OneDrive for Business」、コンシューマー向けOneDriveをまとめて取り扱うチームの責任者というかたちで、エンジリアリング関連の仕事を再び手がけることになった。
SharePointの父と目される同氏は現在、コンシューマー向けと企業向けに提供されている同社のクラウドストレージを「より明快なものにする」ための作業に取り組んでいる。米国時間12月16日付けのブログで、OneDrive for Businessの計画(少なくともその一部)の現状について報告したのも同氏だ。
またTeper氏は同投稿で、「Windows」向けの次世代同期クライアント「OneDrive for Business Next Generation Sync Client」の提供を開始したことも発表している。さらに同氏は同月18日にTwitterで、この同期クライアントのMac版が利用可能になったとともに、「OneDrive for iOS」がアップデートされ、オフラインでファイルが読めるようになったとツイートしている。
筆者は12月にTeper氏と電話で話す機会を得た。その際に語られた重要な情報を以下に記しておく。
Teper氏が同社のコーポレート戦略チームで仕事をすることになったのは、最高経営責任者(CEO)のSatya Nadella氏から請われたためだという。「エンジニアリングから離れるというのは大きな変化」だったと語る同氏は結局、この仕事を1年にわたって担当した。そして2015年7月、Nadella氏はTeper氏に対し、エンジニアリング関連に戻ってきてOneDriveとSharePointの統合チームを指揮してほしいと求めてきた。Teper氏は「今までコンシューマー向けのサービスを手がけた経験がなかった」点で特に、この要請に興味を引かれたと語った。
OneDriveとSharePointの統合チームが組織化されたのは、同社が「Microsoft Outlook」と「Outlook.com」「Microsoft Exchange」の各チームを単一部門へと統合した2014年のことだった。