ヴイエムウェアは2月16日、“モノのインターネット(Internet of Things:IoT)”に関する取り組みを説明した。VMware Globalで欧州、中東、アフリカ地域(EMEA)を担当する戦略コンサルティング部門統括のMatthias Schorer氏は「サイバー空間と物理空間が出会う場所がIoTであり、IoTには、接続、管理、モバイル通信、インフラ、セキュリティ、アプリのライフサイクルといった構成要素との組み合わせが必要になる」と解説した。
「数年後には、2億2000万台の自動車が接続され、数十億台のデバイスが接続され、それらから発信される情報の洪水を扱う必要がある。VMwareは、IoTについてモノを管理すること、情報を管理し、分析すること、そして、モバイルアプリを提供することが大切だと考えている」
VMware Global EMEA担当 戦略コンサルティング部門統括 Matthias Schorer氏
IoT分野向けの具体的な製品として、モノの管理では、デバイスのアクセスを管理する「VMware AirWatch」、セキュアコネクションを実現するものとしてネットワーク仮想化ソフトウェア「VMware NSX」、IoTエッジゲートウェイを管理、監視するためのものとして運用監視ソフト群「VMware vRealize Operations」のほか、データの収集と分析ではPivotalの製品群を提供する。
IoTアプリの設計、開発、展開、運用などに最適化したクラウドモバイル環境の実現では、データセンター全体をソフトウェアで制御する“SDDC(Software-Defined Data Center)”への取り組み、アプリケーションのプラットフォームとして商用のPaaS基盤ソフトウェア「Pivotal Cloud Foundry」を提供していることなどをあげた。
「VMwareは、これらの幅広い製品群を通じて、IoTの世界を網羅している。これは、製品そのものが持つ柔軟性によって実現できるものであり、顧客の要望に対して、カスタマイズしていくことになる。IoT専用のひとつの製品で対応していくことは考えていない」
Microsoftなどは、IoT向け製品を定義しているが、VMwareはそのスタンスとは異なるものとなる。
IoTの仕組みに活用できるヴイエムウェアなどの製品群